「4Dコラボレーション」とファウンダーが呼ぶ新しいオンラインコミュニケーション方式を開発しているスタートアップであるCommonGroundが1900万ドル(約19億6000万円)の資金を調達したことを発表した。
Amir Bassan-Eskenazi(アミル・バサン-エシュケナジ)氏とRan Oz(ラン・オズ)氏が共同でスタートアップを立ち上げたのはこれが初めてではない。2人はテクノロジー関連のエミー賞を2つ受賞したビデオネットワークのBigBand Networksを創立しており、同社は2007年に上場公開され、2011年にArrisGroupに買収された。これ以前にはオズ氏が共同ファウンダーとして創立したデジタル圧縮のOptibaseでバサン-エシュケナジ氏がCOOを務めた。
CommonGroundはいわゆるステルスモードでPR活動をしておらず、2021年最初のプロダクトを完成させるまで全貌を公開する予定はないという。それでも共同ファウンダー2人は取材に対してビジョンの概要を説明してくれた。両氏は「最近、ビデオ会議の体験は大幅に改善されたものの、対面コミュニケーションにははるかに及ばない」ことを指摘した。バサン-エシュケナジ氏はこう述べた。
一般的なビデオ会議ソリューションでは達成できない部分がいくつかあります。近年改善されていますが、それでも現実のバーやパーティーに入ったときに誰もが受ける「あの感じ」は達成できていません。【略】我々は会話している人々のグループをちらりと見るだけで、誰が誰であるかがすぐにわかります。誰が驚いているのか、不満に思っているのか、口ごもっているのかなども見てとれます。
バサン-エシュケナジ氏、ラン・オズ氏とそのチームが作るろうとしているのはまさにこの点を解決できるサービスだ。対面でのコミュニケーションのニュアンスをよりよくとらえるだけでなく、対面の会話以上に優れたオンラインコラボレーションプラットフォームを目指しているという(4Dというキャッチフレーズは3Dを超えるという意味らしい)。私は「ビデオ会議システムに各種のコラボレーションツールを組み合わせたものになるのだろうか?」と尋ねた。オズ氏は「コンピュータービジョンやCGなどのテクノロジーを駆使した『ビデオを超えた存在』を想像してください」と答えた。
バサン-エシュケナジ氏は、CommonGroundに1年以上前から取り組んできたという。「つまりパンデミックによるロックダウンへの対応として始められたプロジェクトではありません」と付け加えた。2021年、ビジネスが平常に戻ってオフィスが再開されても依然としてチャンスは大きいという。
またバサン-エシュケナジ氏は「プロジェクトを開始したとき、問題は一部のビジネスパーソンだけが感じている課題でした。しかし今は私の母も実感している問題です。(ソーシャル・ディスタンスの強制のために対面で)孫に本を読んで聞かせることが難しくなっているからです」という。
今回のラウンドはMatrix artnersがリードし、Grove VenturesとStageOne Venturesが参加した。MatrixのジェネラルパートナーであるPatrick Malatack(パトリック・マラタック)氏は声明で「ファウンダー両氏は、コミュニケーションを再発明するという大胆なビジョンを持っています。2人のビデオテクノロジーにおける知識、能力と、大型買収に成功しているなどのビジネスにおける成功実績を考えれば、投資を決定するのは簡単でした」と述べている。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:CommonGround、ビデオチャット、資金調達
画像クレジット:Ada Yokota / Getty Images (Image has been modified)
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/12/30/2020-12-29-commonground-funding/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Anthony Ha
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