テキサス州伝統の重工業のデジタル化を目指すIronspring Venturesが新たなファンドを構築

湾岸に並ぶ石油精製工場から州西部の油田に至るまで、重工業はつねに、テキサス州の経済の大きな部分だった。

しかし今や、ベンチャーキャピタルたちがカリフォルニアからの大量脱出の一環として同州に移動するに伴い、新たなファンドがテキサスの工業の過去とハイテクの未来を結びつけようとしている。

そのファンドの一つであるIronspring Venturesが、資金調達努力の開始から2年近く経った今、その最初のファンド構築努力を総額6100万ドルで完了した。

同社の主なパートナーは、スタートアップへの初期的投資を専門とするHolt Venturesの共同創業者であるAdam Bridgman氏とPeter J. Holt氏、そしてG.E. VenturesとPritzker Groupの元投資家であるTy Findley氏らで、Bridgman氏によると、彼らの協力の成果であるIronspring Venturesのベンチャーは、「レガシーな重工業の全域におけるデジタルの採用を加速すること」をミッションとする。

Ironspringのチームの各メンバーは、工業技術と関わってきた長い履歴があり、テキサスの経済に深く根を張っている。マネージングパートナーのFindley氏は「テキサス東部の何もないへき地で育った」が、家族はテキサスとルイジアナの州境一帯に複数の企業を作った起業家家族だった。

Bridgman氏は曰く、「その後、もう一人の共同創業者でマネージングパートナーであるPeter Holt氏と一緒になった。そしてそれがまさに、デジタル革命の初期段階にあるレガシーな業界に投資するという、広漠としたミッションを追う第一歩だった。そんな業界の文化をよく知っていて稀な経験を持つTy Findley氏との出会いが、幸運だった。しばらくは共同で資金調達を続け、お互いをよく知ることに努めた。われわれが力を合わせてファンドを立ち上げ、構築していった12月までの最後の1年半は、素敵な旅路だった。

3人にとって最初の投資は、リモートワーカーに情報とサービスを提供するAugmentirだった。Findley氏は曰く、「われわれにとっては、何もかもが『工業のデジタル化』という言葉に行き着く。しかし、この国のGDPの大半が製造業であることを知らない人が多いから、彼らとのギャップは大きい」。

目下Ironspringは4つのポートフォリオ企業に投資している:

 ・Mercadoはインポートの工程を改善するサービスを開発している。
 ・Icon Buildは建設業のための3Dプリントツールと技術を開発している。
 ・FastRadiusはプロトタイピングと工業デザインのためのデザインツールとサービスを提供している。
 ・GoContractorは安全性とコンプライアンスの管理サービスだ。

パートナーたちによると、同社の投資サイズは一件が100万ドルから400万ドルぐらいで、平均すると約250万ドルだ。つまり今は、「プレシード」クラスの案件を追っている、ということだ。

そして今同社が求めているのは、多様な工業製品に関して製品の設計から、製造、そしてサービスの提供までの過程をDXする(デジタル変換する)ような、総合的なテクノロジーだ。

Bridgman氏は、「われわれ自身もそういうテーマを軸にまとまって行きたい」、と言っている。

(文:Jonathan Shieber、翻訳:Hiroshi Iwatani)

画像クレジット: chain45154/Getty Images

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


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