Appleは出荷台数増でもシェア減少〜ウェアラブル市場の拡大顕著

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Appleのウェアラブル出荷台数は順調に増加を続けているものの、最近は同社ほど大きくはない企業の台頭も目立っています。出荷台数が大きく増えたのにもかかわらず、シェアは停滞する事態がAppleSamsungに起きています。

世界全体で1億台を突破

調査企業IDCが独自に集計したデータによれば、Appleのウェアラブル製品出荷台数は、2021年第1四半期(1月〜3月)に前年同期比で19.8%の伸びを記録しました(Appleは正確な出荷台数を公開していません)。先日行われた決算発表会では、Appleのウェアラブル部門収益は新記録となったことが明らかにされています。ウェアラブル部門の収益だけで、全米120位の企業に匹敵するのだから驚きです。ウェアラブルのカテゴリーにはApple WatchやAirPodsが含まれます。
 
ウェアラブル市場全体では第1四半期で1億460万台が出荷され、前年同期の7,780万台から33.4%増と大幅な成長を遂げました。世界全体で1億台が出荷されたのは、四半期としては初めてとなります。

大企業以外の躍進目覚ましい

市場シェア別にみると、Appleが28.8%で1位となり、以下Samsung(11.3%)、Xiaomi(9.7%)、Huawei(8.2%)と続きます。気になるのは、Appleのウェアラブルは出荷台数が2,510万台から3,010万台と、前年同期比で19.8%増加しているにもかかわらず、シェアが32.3%から28.8%と減少している点です。
 
IDC 2021Q1 ウェアラブル シェア
 
これは5位につけるBoAt(出荷台数は前年同期比で326.8%増)のような、そこまで巨大ではない企業が爆発的な成長を遂げているためで、結果としてAppleのような大企業は、出荷台数が大きく増加していながらシェアが減少する事態に陥っています。事実、2位のSamsungも出荷台数は35.7%増加しているものの、シェアは11.2%から11.3%と微増したにとどまっています。
 
ただし、中小規模の企業がシェアを拡大した要因は様々です。例えばIDCのアナリストによると、先述のBoAtはインド市場での大成功が台頭の決定的要因になった一方、Ouraはフィットネストラッカーを搭載した指輪が大手スポーツチームや消費者に受け入れられことが飛躍に繋がったそうです。
 
こうした多様な事例を見るにつけ、ウェアラブル市場が今後も拡大を続けることがうかがえます。Appleも近い将来、Appleメガネ(Apple Glass/Apple Glasses)を発表するとも噂されているだけに、さらなる収益増加が期待できそうです。
 
 
Source:IDC via MacRumors
(kihachi)


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