自称最年少Bitcoin億万長者のエリック・フィンマン氏は、言論の自由が妨げられることのない「Freedom Phone」を発表しました。しかしながら、同機は既存のOSとアプリストアの上に見せかけの構築をしただけのフェイクデバイスである可能性が指摘されています。
“検閲不可能”がキャッチフレーズのスマホ
フィンマン氏が現地時間7月14日にソーシャルメディアで発表した「Freedom Phone」は、“検閲不可能”をキャッチフレーズとして掲げていますが、そもそもなぜこのような発想に至ったのでしょうか?
時は2021年1月のトランプ支持者による連邦議会占拠事件に遡ります。GoogleおよびAppleは、不適切な内容の規制を行っていないことを理由に、SNSアプリ「Parler」をアプリストアから削除しました。
加えて、投稿に規約違反があったとしてトランプ前米大統領のTwitterアカウントが永久に停止されました。
これらの“言論の自由の侵害”を受け、フィンマン氏は“巨大テック企業”と闘うための「Freedom Phone」の発表に至ったとされています。
検閲不可能なアプリストアは既存のストアだった?
「Freedom Phone」のアプリストアは、あらゆる検閲を受けない仕様となっているため、言論の自由が保たれるというのがフィンマン氏の主張ですが、XDA DevelopersはアプリストアはおそらくリブランドされたAurora Storeだろう、とコメントしています。
Aurora Storeとは、Google Playストアのオープンソースのフロントエンドです。つまり、Freedom Phoneの「PatriApp Store」のアプリは、すべてGoogle Playから供給されていると考えられます。
もしフィンマン氏が独自のアプリストアを運営していないとなれば、“検閲不可能”を保証することは難しくなります。
中国ブランドUmidigiの中堅モデルとまったく同じ?
499ドル(約55,000円)で販売されているFreedom Phoneは、中国深セン市に拠点を置くUmidigiによって製造されていると、フィンマン氏はThe Daily Beastのインタビューで認めています。
Freedom Phoneのスペック詳細は公開されていませんが、見た目は179.99ドル(約19,800円)でAmazon上で販売されているミッドレンジ機Umidigi A9 Proとそっくりであることがわかっています。
OSも独自のものではない可能性
Freedom Phoneには、独自のオペレーティングシステム「FreedomOS」が搭載されているとフィンマン氏は謳っていますが、表示されている“信頼(Trust)”機能のロゴは既存のLineageOSのものと同じであり、ハンズオン動画に映っているOSもLineageOSにしか見えない、とXDA Developersは分析しています。
これらの情報をもとにすると、Freedom Phoneはあやしい点が多すぎると言えます。購入をお考えの方は、言論の自由を求めてフェイクデバイスを買わないよう注意したほうが良いかもしれません。
Source:Freedom Phone via XDA Developers
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-383249/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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