スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)大手のQualcommが、新型フラッグシップSoCを正式発表しました。
そのSnapdragon 8 Gen1は、前世代のSnapdragon 888に比べて大幅な性能向上を達成したとQualcommは述べています。
Snapdragon 8 Gen1の仕様
Snapdragon 8 Gen1のスペックを前世代に当たるSnapdragon 888、およびライバルであるMediaTekのDimensity 9000と比べると以下の表のようになります。
Snapdragon 8 Gen1 | Snapdragon 888 | Dimensity 9000 | |
---|---|---|---|
CPU | Cortex-X2 x 1(@3.00GHz) + Cortex-A710 x 3(@2.5GHz) + Cortex-A510 x 4(@1.8GHz) |
Cortex-X1 x 1(@2.84GHz) + Cortex-A78 x 3(@2.4GHz) + Cortex-A55 x 4(@1.8GHz) |
Cortex-X2 x 1(@3.05GHz) + Cortex-A710 x 3(@2.85GHz) + Cortex-A510 x 4(@1.8GHz) |
GPU | Adreno | Adreno 660 | Mali-G710 |
AI処理 | Hexagon(第7世代) | Hexagon 780 | APU 5.0(6コア) |
製造プロセス | 4nm(Samsung) | 5nm(Samsung) | 4nm(TSMC) |
QualcommはSnapdragon 8 Gen1について、CPU性能がSnapdragon 888より20%向上する一方、30%の消費電力削減を達成したとしています。
また、GPUについても30%の性能向上と25%の消費電力削減を達成したそうです。
一方、Dimensity 9000とスペックを比較すると、Cortex-X2とCortex-A710のCPUの動作周波数が低いようです。
Snapdragon 8 Gen1は発熱が大きいという情報もあり、実使用環境でのDimensity 9000との性能差がどの程度か気になります。
「リアルタイムフェイスロック」を実現可能に
Snapdragon 8 Gen1の特徴として、カメラ機能を極めて低い消費電力で動作させることができるというものがあります。
これにより、前面カメラを常に動作させておくことができ、たとえば顔が映らなくなると即スマートフォンをロックするというような機能が実現できるでしょう。
OmniVisionが常時オン状態で使える低消費電力なイメージセンサーを発表しており、このようなイメージセンサーと組み合わせて使われるのかもしれません。
シャープ、ソニーを含む多くのメーカーが採用、2021年末までに搭載製品リリース予定
QualcommはSnapdragon 8 Gen1を搭載した端末を発売するメーカーとして、
- Black Shark
- Honor
- iQOO
- Motorola
- Nubia
- OnePlus
- OPPO
- Realme
- Redmi
- シャープ
- ソニー
- vivo
- Xiaomi
- ZTE
を挙げています。
これまでSnapdragonを多く採用してきたSamsungの名前がないのが気になりますが、非常に多くのメーカーが採用するようです。
また、Snapdragon 8 Gen1を搭載したスマートフォンは、2021年末までに発売されるとのことです。
XiaomiがこのSoCを搭載したXiaomi 12を12月12日に発表するという情報があります。
Source: Qualcomm via Android Authority, 9to5Google, Android Central
(ハウザー)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-423296/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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