新型コロナウイルスの変異株“オミクロン株”の感染が急拡大中。
政府は、1月11日に在宅医療強化やワクチン追加接種の前倒しなどを対応方針として打ち出しました。また、執筆時点では「まん延防止等重点措置」の適用が決定していて、適用方針の正式決定を待っている状況です。
この流れから、今後は訪問診療・オンライン診療に取り組む医療機関の負担急増や医師不足が予想されています。そこでkanata株式会社は、オミクロン株による医療ひっ迫防止を目指し、同社が提供する診察音声認識「kanaVo」を一部エリアに期間限定で無償提供すると発表しました。
音声認識・要約・転記でカルテ入力負担を軽減
「kanaVo」は、診察時の医師と患者などの会話に特化した音声認識ツール。マスク越しの早口な会話であっても、騒音下であっても高精度で会話を認識します。音声認識結果をAIがカルテ形式に要約し、電子カルテに転記するため、医師のカルテ入力にかかる負担を軽減できるというわけです。
また、Webツールのためスマートフォンなどのさまざまなデバイスで利用できることや、深層学習により使うほど精度が上がることなども特徴でしょう。
厚生労働省の「医療施設(動態)調査」では、医師がカルテ入力に費やす時間は1日平均2時間以上とされています。同社によると、「kanaVo」を導入した医療機関ではカルテ入力時間を平均50%削減できたようです。
なお、オプションの電子カルテと連携し、バイタルデータなどの転記作業も自動化することで最大75%削減が見込めるといいます(オプションは無償提供対象外)。
在宅医療などに便利な機能もリリース予定
そんな「kanaVo」を、1月19日~3月31日の期間、緊急事態宣言またはまん延防止措置適用地域の医療機関を対象に無償提供するとのこと(先着100アカウント)です。
なお、近日中に音声認識や要約結果を記録する機能もリリース予定。これにより、在宅医療やラウンドから戻ったあとに要約を編集・確認しながら電子カルテに反映できるようになるようです。
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/171451
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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