キャンプでは酒とナイフを上手に扱うのが大人のたしなみ【週末趣味 ソト遊び&イエ遊び】

【週末趣味 ソト遊び&イエ遊び】

水がおいしくて自然に恵まれたキャンプ場は、すぐ近くにワイナリーやブルワリー、酒蔵があるもの。見学&地元限定の酒を購入して焚き火を前にグビッ。自分で削ったカップを使えばより思い出深い味になる。

ライター 大森弘恵さん
雑誌、WEBメディア、書籍を手がけるフリーランスのライター、編集者。おもなテーマは「キャンプ、アウトドア」、「旅行」、ときどき「料理」。

 

 

【ご当地ビール&ワイン】

<POINT>炭酸対応のボトルを用意

一般のボトルでは炭酸によってふたなどが破損する危険があるのでクラフトビールを持ち帰るなら炭酸対応ボトルを用意。容量と洗いやすさを考えて選ぼう。

 

■缶&瓶飲料を最後までおいしく!

毎年人気のクーラーカップに待望の16ozが仲間入り。大容量のロング缶こそ、手のぬくもりでぬるくならないボトルクーラーはマストです(大森さん)

ハイドロフラスク
「16 oz Cooler Cup」(3960円)

缶ビール(500ml)と一般的なボトルビールがフィットする2ウェイタイプのボトルクーラー。しかも飲み物を注いでビアカップとしても使えるというマルチぶりがうれしい。これがあればキャンプ場そばの小さな商店で見つけたとっておきの味を、最後まで冷え冷えのまま飲み干せる。

 

■やっぱり色がわかるとおいしさひとしお

ステムを取り外してスタッキングできるワイングラス。マグカップとは違って色の違いを見られるし、伝統的なシェイプがワインの香りを引き立ててくれますよ(大森さん)

GSI
「ネスティングレッドワイングラス 2個セット」(3300円)

いち早く持ち運びしやすいワイングラスを開発するなど、ワインに並々ならぬ情熱をもつGSI。少し小ぶりの白ワイン向きやシャンパンに最適なフルートグラスもあるのでワインによって変えてみては。

 

■軽い力であけられる炭酸ガス抜き機構付き

これまでグロウラー=海外ブランドだったけれど、ついに国内メーカー製が誕生。飲み口の取り外し、抗菌加工など日本メーカーらしい心遣いが光ります(大森さん)

タイガー
「真空断熱炭酸ボトル 1.5L」(実勢価格:7500円前後)

タイガー独自の炭酸飲料対応せん構造「BubbleLogic」とボトル内面加工「スーパークリーンPlus」を採用することで冷たさとシュワシュワ感を損なうことなく持ち運べる。ご当地ビールや地域限定スパークリングワインの持ち運びに最適。ほかに1.2L、0.8L、0.5Lもある。

 

■パウダー加工の本体は濡れた手でも滑らない

クラフトビールの醸造所が建ち並ぶオレゴン生まれのハイドロフラスクが作ったグロウラー。目一杯いれると重いけれど横向きハンドルで支えれば楽に注げます(大森さん)

ハイドロフラスク
「64 oz Growler」(9350円)

たっぷり容量64oz(1.9L)のグロウラー。ボトルの表面に特殊なパウダー加工を施しており、濡れた手でつかんでも滑り落としにくくなっている。ステンレスを二重にした真空断熱構造で、保冷のみならず保温にも対応していて1年中使える。

 

■ビールは直にノンアルはストローで!

アメリカ生まれのブランドだけあり、米国ロング缶をピッタリ注げる16oz(473ml)。日本製ロング缶を注ぐ場合は一口飲んでから注ぐとちょうどいい(大森さん)

クリーンカンティーン
「インスレート タンブラー 16oz」(3300円)

こぼれにくいストロー付きリッド(ふた)にアップデートされた人気タンブラー。最大4時間の保温/20時間の保冷を誇る独自の断熱構造で、ふたを取り外してビール用タンブラーにすればいつまでもキンキンに冷えたまま♡

 

<そばにワイナリー&ブルワリーがあるキャンプ場2選>

■ホップガーデンオートキャンプ場

広大な自然公園の中にあるキャンプ場で、公園内にはホップの栽培から手がけるクラフトビール醸造所があり、売店ではできたてビールを購入できる。ホップを生かしたホップ風呂も楽しみ。

住所:福島県田村市都路町岩井沢北向185-6

 

■キャンプベアード

ベアードビール工場に併設したキャンプ場。工場併設のタップルームでは約20種類の生ビールを楽しめ、量り売りもあるので炭酸対応ボトルは必携だ。ブルワリーツアーも楽しみ。

住所:静岡県伊豆市大平1052-1

 

【クラフト(カップ作り)】

<POINT>ナタやノコギリで大まかな形を作っておく

酒を楽しむための器作り。パワフルなナタやノコギリで大まかな形に切り出し、全方向から確認しつつナイフでバランスよく仕上げる。作業中の飲酒はガマン。

 

■必要な長さに切るノコギリは切り口の美しさに注目

刃がぶれず、初心者でも扱いやすいポケットボーイ。万能目は無垢材や生木にも対応しているので薪作りだけでなく木工にも使えます(大森さん)

シルキー
「ポケットボーイ 170万能目」(3120円)

器作りの第一歩は木を必要な長さに切ること。この作業に不可欠なのがノコギリだ。シルキーののこぎりは切り口が美しいので仕上がりラインのギリギリを切っても問題なし。なかでもポケットボーイ170はキャンプに持っていきやすく、板や薪を楽に切り出せる絶妙なサイズだ。

 

■大まかな形に切り出せるナタのようなオノ

小さなささくれをたくさん作っては切り離す…を繰り返すと軽い力でもぐいぐい削れます。これで大まかな形を作っておくと後の作業が楽(大森さん)

ベアボーンズ
「ジャパニーズ ナタ ハチェット」(9680円)

ノコギリで切り出した木材を、粗く削るのが木工の第二段階。このときに使うのがナタやオノだ。「ジャパニーズ ナタ ハチェット」は名前の通り、薪や木材をたたき割るだけでなく、薄く木を削ぐといった繊細な作業もできる二刀流だ。

 

■くぼみを作るのに欠かせないフックナイフ

両側に刃がついていていろいろな方向に削れます。より細かい調整をしたいなら、刃の反対から押せる片側のみ刃がついたものを選んでも◎(大森さん)

モーラナイフ
「フックナイフ 162 ダブルエッジ」(4620円)

カップや皿のくぼみを作るのに欠かせないのが湾曲した刃をもつフックナイフ。モーラナイフでは大きく湾曲した刃(162)と、緩やかに弧を描くもの(163、4620円)があるので作りたい曲線にあわせて選ぼう。

 

■歌うように軽快に削れる基本のナイフ

軽く、しっかりグリップできて扱いやすいナイフです。切れ味がよく木を削る喜びを感じるのはいいけれど、削りすぎに注意が必要(大森さん)

モーラナイフ
「ウッド カービング ベーシック」(1980円)

シュッシュッと軽快な音を発しながら気持ちよく削れる木工用ナイフ。幅が狭いステンレス製ブレードは、細かな作業もお手の物だ。プラスチック製のハンドルは耐久性があり、また手に取りやすい価格のため初めての木工用ナイフにぴったり。

 

■熾きでくぼみを作る方法もある

フックナイフがないときは、焚き火で作った熾を木に載せて少しずつ炭化させ、スプーンなどでこそげ取るという方法もあり。狙った方向・深さにするには欲張って大きな熾を載せず、小さめの熾で少しずつ彫り進めるのがコツ。

>> 特集【週末趣味 ソト遊び&イエ遊び】

※2022年4月6日発売「GoodsPress」5月号52-53ページの記事をもとに構成しています

<文/大森弘恵>

 

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