調査会社Canalysが、2022年第1四半期(2022年1月〜3月)における、PC(タブレットを含む)世界全体の出荷台数を発表しました。市場全体では前年同期比2.9%の減少となりましたが、Apple(Mac、iPad)の出荷台数は1.1%増加してメーカー別シェアで首位に立っています。
PC:AppleがLenovoから首位の座を奪う
PC(タブレット、デスクトップ、ノートブックを含む)の世界全体での出荷台数は1億1,857万台で、前年同期比では2.9%の減少となりましたが、2019年から3年間の年平均成長率は12%と、パンデミック後の旺盛な需要は健在です。
出荷台数をメーカー別に見ると、Appleが2,230万台で前年同期比1.1%増とプラス成長となり、シェア18.8%を獲得しています。前年同期比12.2%の大幅減となったLenovoから首位の座を奪っています。
タブレット:iPadシリーズが世界シェア38.6%でトップ
タブレットの出荷台数は3,860万台でした。非常に好調だった前年同期からの反動減により3%のマイナスとなっています。
メーカー別では、AppleのiPadシリーズが出荷台数1,488万台で前年同期から2%減ったものの、シェア38.6%を獲得して2位のSamsungに大きな差をつけてトップを維持しています。
Appleは先日の業績発表において、半導体不足の影響によりiPadやMacの供給が需要に追いついていないと説明していました。
2022年第1四半期のタブレット出荷台数についてCanalysのアナリストは、個人向け市場の成長ペースが鈍ったことによる減少を、好調な業務用市場が補っていると分析しています。
今後についてCanalysは、ロシアによるウクライナ侵攻や中国におけるロックダウンの影響で、2022年第2四半期も供給への影響が懸念されるとの見通しを示しています。
地域別で見ると、アジア太平洋地域で前年同期比42%と大きな伸びを記録しています。この要因としてCanalysは、高速固定回線の普及が遅れている同地域において、業務用目的での普及が進んでいるためとみています。例えば、インドでは無料データ通信を組み合わせた教育用タブレットの配備計画が進められています。
Chromebook:出荷台数前年同期比6割の大幅減
Chromebookの出荷台数は490万台で、パンデミック下での在宅学習による急激な需要拡大のあった前年同期と比べて59.7%と大幅に減少しました。
Lenovoの出荷台数が前年同期比で62.3%も減った要因についてCanalysは、Lenovoの割合が高かった日本のGIGAスクール構想による需要が落ち着いたためと分析しています。
このほか、HPが前年同期比82.2%減と、大幅に出荷台数を減らしています。HPの依存度が高いアメリカの教育市場が飽和状態となったことが要因だろうとCanalysはみています。
前年同期比で減少したとはいえ、以前と比べて大きく拡大したChromebook市場は、今後の買い替え需要や中南米地域での需要拡大などにより成長が続くと見込まれています。
Source:Canalys
Photo:Apple
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-453478/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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