Arm、レイトレーシング対応GPU「Immortalis-G715」を発表

Arm Immortalis-G715
 
スマートフォン向けCPUコアで市場をほぼ独占しているArmが新たなGPUを発表しました。
 
Immortalis-G715」と呼ばれるこのGPUはレイトレーシングに対応し、ユーザーはよりリアルな表現の3Dゲームをスマートフォンでプレイすることができるようになります

ハードウェアレイトレーシング対応GPU

Immortalis-G715」最大の特徴は、ArmのGPUとして初めてハードウェアレイトレーシングに対応した点です。
 
現在一般的に使われている3Dグラフィックのレンダリングアルゴリズムが擬似的に光を扱っているのに対し、レイトレーシングは光が物体によって反射される現象を物理的かつ正確にシミュレーションできます。
 
このため、より現実に近い表現をすることが可能になり、没入感の高いゲーム開発が可能になるでしょう。
 
レイトレーシングの効果は以下の動画の3分12秒付近から確認することができます。
 

レイトレーシング対応モバイル3Dゲームの普及はまだ先?

スマートフォン向けGPUとしては、AMDとSamsungが共同開発したXclipse 920がすでにレイトレーシングに対応しており、SamsungのExynos 2200に搭載されています。
 
またMediaTekもレイトレーシング対応のSDKを発表しました。
 
ただ、スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)市場で大きなシェアを持つAppleとQualcommは自社のGPUをレイトレーシングに対応させていません
 
レイトレーシングを活用した魅力的な3Dゲームが登場するには、より多くのスマートフォンがレイトレーシングに対応する必要があるでしょう。

レイトレーシング非対応の新GPUも発表

ArmはImmortalis-G715以外に、Mali-G715とMali-615というレイトレーシング非対応の新GPUを発表しました。
 
これらは同じ第4世代ValhallアーキテクチャのGPUであり、レイトレーシング以外では主にシェーダコアのコア数が異なります:
 

  • Immortalis-G715: 10コア〜16コア
  • Mali-G715: 7コア〜9コア
  • Mali-G615: 1コア〜6コア

 
Armによると、Immortalis-G715をレイトレーシングに対応させるためにシェーダコアに追加した面積は全体の4%未満とのことです。

 
 
Source: Arm via Android Authority
(ハウザー)


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