GoogleはGoogle Playで配信するアプリについて、自社の決済システム以外もユーザーが選択できるようにする試みを始めています。ただし、プラットフォーマーとアプリ開発者、ユーザーとの関係を構築し直す革新的な試みであると同時に、実質的にはほぼ既存のシステムと変わらないと見る向きもあります。
ユーザーが決済を選択できる
AppleはApp Storeで、GoogleはGoogle Playで、それぞれ配信されているアプリで課金された額のうち、30%を手数料として徴収しています(例外あり)。
しかし、9月1日から日本を含む一部地域で試験的に導入が始まった、Google Playのユーザー選択型決済システムは、Googleが提供する従来型の決済方法以外も選べるようになっています(現時点で決済方法を選択できるのはSpotifyのみです)。
選択型課金をアプリ開発者が設定している場合は、ユーザーが決済をしようとすると、Google Playかサードパーティか、どちらの決済を選ぶかのボックスがポップアップ表示されます。
中身はAppleと変わらない?
Androidはサードパーティーのストアや野良アプリも認めているため、この手数料を迂回する方法はありますが、iOSではいずれも認可されておらず、原則として30%を支払わなければなりません。オランダではサードパーティ経由の決済が開放されていますが、これについてもAppleは手数料を諦めるという選択肢はとらず、依然として開発者から27%の手数料を徴収しています。
そして今回、Googleが導入した選択型課金システムも、サードパーティ経由でも引き下げられる手数料は4%のみで、どのみち26%をGoogleに支払わなければいけないことが分かりました。
しかも手数料ビジネスの核心とも言えるゲームアプリは、この選択型課金システムの対象外となっており、ニュースサイトArs Technicaは「実際には開発者は金を節約することができない」として、失望感を顕わにしています。
とはいえ、プラットフォーマーの独占が問題視されてきたからこそ、Googleがアプリ開発者に対して歩み寄ったことは評価に値すると見ることもできそうです。
Source:Ars Tecnica
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-483322/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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