買いの1台&期待のニューモデル!エコカー最前線【春の最新ヒット良品&流行モノ ベストバイ】

【春の最新ヒット良品&流行モノ ベストバイ】

財布や地球に優しいクルマとして大人気のエコカー。ハイブリッドやEVに加え、近年はPHEVなどさまざまなタイプが登場している激アツ市場だけに「何がいいの?」と迷ってしまう人も少なくないはず。そんな人たちのために、モータージャーナリストの島下泰久さんが、買いのモデルや期待のニューモデルをピックアップ!

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一時期ほどではないものの、ガソリンの価格はいまだ高値安定。それもあってか、ランニングコストが抑えられるエコカーが大人気となっています。やはり背に腹は変えられないのかと思いきや「実はそれだけが理由ではない」とモータージャーナリストの島下泰久さん。

「もちろん現実的な話としてそういった選択をしている人も多いでしょうが、もっと広い視野を持ち『環境に優しいクルマに乗りたい』と選んでいる人もたくさんいます。中には欲しいと思ったクルマが結果的にエコカーだったという人も少なくありません」

その背景にはエコカーの進化があると島下さんは続ける。

「エコカー黎明期のクルマは“燃費”を強く意識したつくり方でしたが、近年はそれだけではダメだとメーカーも気付き、色々な意味で“いいクルマ”、“満足できるクルマ”を多くリリースしています。例えば先日デビューしたトヨタのプリウス。燃費云々以前に、まずカッコいいですよね。

カウンタックのような傾斜したフロントウインドウで、スタイルも洗練されています。そのデザインに惹かれ、買ったクルマがたまたまプリウスだったというケースもあるでしょう。また、走りに関しても同様です。EVは環境面に注目が集まりがちですが、モーターならでのトルク豊かな走り、鋭い加速感はガソリン車ではなかなか味わえません。燃費ばかりを追求するのではなく、走る楽しさもしっかり味わえるのです。

ホンダのシビックe:HEVなんて、エンジンと電気モーターの互いの長所を活かして、走りはエンジン車より爽快なほどですよ。そして日産のサクラは、さすがBEVらしく走りは静かで滑らかで力強く、小さいエンジンが思い切り唸るこれまでの軽自動車からは想像できないほど上質なクルマになっています。これらのようにさまざまな面で進化したことが『いいクルマに乗っている』という多角的な“満足感”につながり、その点がエコカーの魅力であり人気の要因だと思います」

しかもこういった魅力的なエコカーは、今後もどんどん登場してくるという。

「プリウスのPHEVやマツダのMX-30など注目のモデルが続々登場予定です。ぜひそちらもチェックしてみてください」

モータージャーナリスト 島下泰久さん
日本のみならず世界中を飛び回り、寿命を削りながらクルマの魅力を分かりやすく伝える自動車評論家。スポーツカーはもちろんエコカーなどにも造詣が深い。愛車はポルシェ911カレラRS(993型)やトヨタMIRAI(燃料電池自動車)など

 

■エコカーの代名詞がフルモデルチェンジ!

デザインも走りもスポーツカーさながらに変身しつつ、圧倒的な低燃費はやはりプリウス!(島下さん)

TOYOTA
「PRIUS」(275万円〜)

言わずと知れた世界初の量産ハイブリッドカーの最新モデル。プリウスのアイコンでもあるモノフォルムシルエットを引き継ぎつつも、より低重心かつスタイリッシュなデザインに。エンジンは1.8Lと2.0Lをラインナップし、燃費は前者が31.1km/L、後者が37.7km/L(ともにWLTCモード)。

▲シンプルながら抑揚のあるボディは「感性に響くエモーション」と「普遍的な美しさ」を表現

▲視線を前方に誘導するトップマウントメーターを採用。運転に集中しやすい空間となっている

▲最新の第5世代ハイブリッドシステムを搭載。2Lモデルのシステム最高出力は、なんと196馬力

 

■先進装備満載の軽EV

軽らしく街乗り中心と割り切って航続距離を抑え低価格に。持ち家ならメリットばかり。しかも走りは上質(島下さん)

NISSAN
「SAKURA」(254万8700円〜)

2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した日産の軽自動車EV。360°セーフティシステム(全方位運転支援システム)やプロパイロットなど、先進の技術や装備を惜しみなく投入している。航続距離は約180km(WLTCモード)。

▲デジタルメーターやモニターなどを採用した今風のコックピット。シフトレバーはエアコン操作パネルの右側

▲運転の負担を軽減するプロパイロットを搭載。アクセル、ブレーキ、ステアリング操作をアシストする

 

■燃費が良く環境にも優しくそして楽しい!

電気の力でエンジンの魅力を引き出す技アリのハイブリッド。フットワークも良くエコカーでも走りが楽しい(島下さん)

HONDA
「CIVIC e:HEV」(394万200円)

燃費や環境性能の追求だけでなく、走りの爽快感や楽しさにもこだわって開発。アクティブサウンドコントロールやドライバーの感覚にマッチした加速感を演出するリニアシフトコントロールなど、ファンなシステムを多数搭載。

▲必要なものに自然に視線や手が届くレイアウト。スイッチ類は操作感にもこだわっている

▲新開発の2.0l直噴エンジンは、ほぼ発電用モーターの原動力として使用される

 

■200万円以下で買えるプレミアムコンパクト

新型バッテリー搭載で加速は滑らかで乗り心地も上質。ヤリスより一段上質なハイブリッド・コンパクト(島下さん)

TOYOTA
「AQUA」(199万7000円)

ハイブリッド専用のコンパクトカーとしてプリウスと並ぶエコカーの代表的存在。35.8km/L(WLTCモード)の好燃費を実現し、それでいて200万円以下で買えるコスパの高さも併せ持つ。災害時などに役立つ給電機能も全車に標準装備。

 

■家族が幸せになれる快適ミニバン

エンジンで発電し電気モーターで走るe-POWERとプロパイロットの運転支援でお出かけが楽しくラクに(島下さん)

NISSAN
「SERENA」(276万8700円〜)

移動時の快適性を追求し、先進技術の投入や機能の充実を図った大ヒットミニバンの最新モデル。3月登場のe-POWERは低燃費な上に加減速もアクセルだけでコントロールできる。一部グレードにはプロパイロット2.0も搭載。

 

■悪路も難なくこなすプラグインハイブリッド

普段の走りはBEVなのに長距離だって不安ナシ。充電した電気を災害時やキャンプなどで活かせるのも魅力!(島下さん)

MITSUBISHI
「OUTLANDER PHEV」(484万1100円〜)

バッテリー残量が十分ある時はモーターのみで走行し、走行状況によってエンジンとジェネレーターがサポートするPHEV(プラグインハイブリッド)モデル。走破性に優れた4WDシステムを持ち、アウトドア趣味にも最適。

 

■走行性能も期待大なプリウスのPHEVモデル

電気モーターだけで最長100km走れて、加速も更に鋭く。もうハイブリッドは退屈なんて言わせません(島下さん)

TOYOTA
「PRIUS PHEV」(価格未定)

トヨタで初めて2.0Lプラグインハイブリッドシステムを採用した新世代モデル。従来型と同等の燃費性を維持しつつ、223馬力もの最高出力を発揮するなど、走りにも期待大。EV走行距離も従来型に比べて50%以上向上。今春発売予定。

 

■新たな価値観を創造するレクサスの新SUV

レクサスにとって初のBEV専用車としてデビュー。滑らかで力強く、上質な走りはまさにレクサスの究極系!?(島下さん)

LEXUS
「RZ」(価格未定)

レクサス初のバッテリー式EV(BEV)専用モデルとして開発されたSUV。BEV専用のプラットフォーム「e-TNGA」や電動化技術を活用した4WDシステム「DIRECT4」など、数々の先進装備が投入されている。今春発売予定。

 

■発電機としてロータリーエンジンが復活!

復活のロータリーを発電用エンジンに使ったプラグインハイブリッド。マツダファンは涙なくして乗れません!(島下さん)

MAZDA
「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」(価格未定)

あのRX-8以来、久々の登場となる復活のロータリーエンジンを、電気モーターと組み合わせたPHEV。サイズはコンパクトながら高い出力性能を実現できるのがロータリーのメリット。エンジンをかけずにEVとしても約85km走行できる。

 

■タフなボディの使える軽ハイトワゴン

小さく低燃費な軽自動車も立派なエコカー。デリカの名に相応しい見た目と走りで沢山出かけたくなりそう(島下さん)

MITSUBISHI
「DELICA MINI」(価格未定)

ガチな4WDシステムを採用し走破性抜群のミニバン「デリカ」の弟分が5月に登場予定。兄譲りのタフなスタイルを継承しつつ、軽ハイトワゴンならではの使い勝手の良さを持っている。シートは撥水生地でアウトドアにピッタリ!

※2023年3月4日発売「GoodsPress」4月号58-61ページの記事をもとに構成しています

>> 特集【春の最新ヒット良品&流行モノ ベストバイ】

<文/GoodsPress編集部>

 

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