出土品を3Dで見れる!秋田「伊勢堂岱遺跡」をXRで体験できる鑑賞システム登場

秋田県・北秋田市と大日本印刷株式会社、株式会社DNPプランニングネットワークは、世界文化遺産「伊勢堂岱(いせどうたい)遺跡」をXRなどで体験できる鑑賞システムを発表しました。

同システムは伊勢堂岱遺跡に隣接する伊勢堂岱縄文館と、遺跡の公式ホームページから体験することができます。

3D鑑賞は伊勢堂岱縄文館限定

伊勢堂岱遺跡の鑑賞システムは「3D鑑賞システム【みどころビューア】」「2D鑑賞システム【みどころキューブ】」「360°VR鑑賞システム【バーチャル散策】」の3点で構成されています。

「3D鑑賞システム【みどころビューア】」では、利用者はビューアを操作することで、高精細デジタルアーカイブ技術で再現された出土品のモデルを鑑賞できます(伊勢堂岱縄文館でのみ体験可能)。

積み重ねられた歴史を視覚的に感じる

「2D鑑賞システム【みどころキューブ】」は、伊勢堂岱縄文館とホームページの両方で体験できます。画面上のキューブ型のインタフェースを操作して、出土品が発見された場所や深さを確認できます。

伊勢堂岱遺跡鑑賞システムの使用中に画面上で出土品を選択すると、詳細な解説を閲覧可能。出土品同士の位置的なつながりや、積み重ねられた歴史を視覚的に感じることができるとのこと。

自宅からスマートフォンでVR鑑賞

「360°VR鑑賞システム【バーチャル散策】」では、スマートフォンやPCで操作して、遺跡巡りを体験できます。実際の遺跡には景観に配慮して説明看板がありませんが、伊勢堂岱遺跡の鑑賞システムの画面上には伊勢堂岱遺跡に関する各種情報が表示され、特徴をより深く理解することができます。

こちらも伊勢堂岱縄文館とホームページの両方で体験できるコンテンツです。

課題に対応するためのXR鑑賞システム

伊勢堂岱遺跡は、北秋田市にある史跡で、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の17カ所ある遺跡の一つとして、2021年に世界文化遺産に登録されました。4つの環状列石(ストーンサークル)が完全な形で残っているほか、多数の土偶や祭祀の道具などが出土しています。

北秋田市は国内有数の豪雪地帯であり、環状列石を積雪から守るために冬季は遺跡を公開していません。このような背景もあり昨今は、現地でのリアルな体験にバーチャルな体験を融合した、“ハイブリッドな体験価値”の提供が求められていたといいます。

このような課題や背景に対応するため、北秋田市とDNPグループは、オンラインで伊勢堂岱遺跡の魅力に触れられる、XR対応の鑑賞システムを提供することを決定しました。

なお、今回の取り組みは、北秋田市が2022年度から推進している「伊勢堂岱遺跡のXR化事業」の一環。同事業は、国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」の対象事業にも採択されています。

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000367.000069194.html

(文・S.Inosita)


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