【グッとくる農具】
田舎と街の二拠点生活をしているライターのGOLです。耕作放棄地を再生し、田舎暮らしのトライ&エラーを楽しんでいます。
皆さま、残暑見舞い申し上げます。台風が過ぎると涼しくなると言われますが、都会ではまだ暑い日が続いていることでしょう。9月も元気に育つ雑草を駆逐する素晴らしいアイテムを紹介します。
熊谷鍛冶屋 熊谷鉄工「草取ミゾカッター」(実勢価格:2700円)です。
岩手県の港町「大船渡」で十代続く鍛冶屋を営む熊谷鉄工。元々はアワビを採取する際に使用する鉤(カギ)を製造していましたが、現在は鉤に限らず様々な漁具や、漁具の製法を利用して作られた丈夫で長持ちする園芸用品も製造しています。
今回紹介するアイテムは、アワビを岩からこそぎ取る技術を活かした縁石に生える雑草やコケを取り除く鎌のようなものです。
▲直角に曲がるヘラのような鎌
スクレイパーにギザギザの刃を付けたような不思議な形。一般的なカーブを描いた刃ではなく、先端部が平らでL字に曲がったデザインをしています。
縁石や道路脇に生える生命力豊かな雑草を除去する際、普通の鎌では刃が当て難く、使いにくい。しかし、このアイテムなら、サイドの直線部を縁石に当ててスクレイパーのように押し込むだけでコケや雑草を除去できます。
▲根を張ったしつこい雑草は刃先を使う
アスファルトと縁石の間に生える雑草を除去する場合は、切先の尖った部分で土をかき出すように使います。ガリガリと削るようにショートストロークで根を掘り出し、先端のヘラで切断すると効率的。また、コンクリートやアスファルトに生えた雑草であれば、ヘラでこそぎ取ることも可能です。
先端部は平らではなく四つのミゾがあり、雑草をそのミゾで捕えて抜きやすくします。また、先端の刃は両刃仕様なので、利き手の右左に関係なく使用できます。
▲カーブの付いた内側は通常の鎌としても使用可能
カーブの内側は15個の突起が付いた波刃になっており、太い雑草の茎やツルを擦切るように切断できます。鋭い刃をもった鎌の方が効率的ですが、刃の耐久性やラフに扱える点においては波刃の方が良い場合もあります。
▲コケが面白いように剥がせる
ザクザクとコンクリートからコケを剥がすこともできます。これは気持ちが良い! 草刈りは、徒労を感じる作業ですが、これくらい簡単だと少し楽しくなります。
▲メンテナンスには丸棒ヤスリがあると便利
波刃で通常の砥石では研ぎにくいので、棒ヤスリでメンテナンスすると良いでしょう。先端のヘラ部はアスファルトに擦り付けることでも研げますが波刃の手入れには棒ヤスリが必要になります。
雑草との日々の戦いで今年はいろいろなアイテムを試しました。畑にしろ道路脇にしろ容赦なく生える雑草を取り除くことは実に過酷な作業です。しかし、それに対応するための道具もまた沢山あることにも驚きました。工夫と努力が垣間見える草刈りアイテムの数々は田舎暮らしのマストアイテムです。
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<取材・文/GOL>
GOL|現在、東京近郊の山村と都会で二拠点生活をしています。ライター業がメインですが、地方の魅力発信にも力を入れています。実地でのレビューがしやすい環境を活かしてアイテムを紹介していきます。
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/627006/
- Source:&GP
- Author:&GP
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