眠りを科学的に分析し快眠へ導く! 睡眠改善スリープテックアイテム9選【リカバリー&ヘルスケア新常識】

【リカバリー&ヘルスケア新常識】

健康な心身を維持するためには良質な睡眠が必要だ。日中は太陽光を浴びながら活動することで、夜は良質な睡眠が得られる。逆に良質な睡眠がとれれば、スッキリと目覚めて朝から健康的な生活が送れる。そうした良いサイクルを作り出すスリープテック・アイテムに要注目だ!

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「日中にイキイキと過ごすためには良質な睡眠が欠かせません。まずは現状の睡眠が良いのか、またはどれだけ悪いかの把握をすることが大切です」

そう語るのは睡眠環境プランナーの三橋さん。現状の睡眠を把握するには、体動や呼吸、心拍などの計測をするセンサー内蔵のデバイスが便利だという。

「最近はバイタルデータの計測だけでなく、蓄積したデータを解析したうえでのアドバイスも、非常に優れています」

さらに睡眠の悩みを具体的に改善してくれるスリープテックも続々リリースされている。

「寝つきやすい上半身を起こした姿勢で就寝して、入眠を検知すると、リラックスできるフラットな体制へ倒していく電動ベッドなどがあります。またマットレス内に風を送るものなどは、寝床内の蒸れを防いでくれるので、中途覚醒が減り睡眠の質を上げてくれます」

そのほか三橋さんは、朝になるとカーテン自動で開き、陽の光で目覚められるスマートカーテンや、体内時計をリセットするAYOの光セラピーメガネなども愛用。そうしたアナログアイテムでは不可能なアプローチで、良質な睡眠を実現するのがスリープテック。上手に使うことで、より効果的に睡眠を改善していこう。

睡眠環境プランナー 三橋美穂さん
寝具メーカーで研究開発部長を経て独立。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。著書に『眠りにいいこと100』(かんき出版)ほか多数

1. 冬は温め夏は送風。心地よさを作り出す

cado
「FOEHN GRASS(フェーン グラス)(9万9000円~)

寝る前に寝床内を入眠しやすい人肌くらいに温められるのがいいですね。夏も送風により蒸れにくく中途覚醒が減らせます(三橋さん)

ヒーターとファンを内蔵したマットレス。シングルからクイーンまで4サイズを用意し、ダブルとクイーンでは、左右それぞれの設定温度を変えられる。空気を循環することで蒸れを防ぐのも特徴。

▲寒い冬はヒーターを使い、床暖房のような温かさを保つ。頭部にはヒーター機能を付けず、睡眠に最適な頭寒足熱の状態を実現する

▲アプリでの操作が可能。就寝前に離れた部屋からあらかじめ温めておける。就寝時にヒヤッとして眠気が覚める心配もない

2. 寝姿勢を変えて入眠も起床も快適

パラマウントベッド
「Active Sleep BED(本体)」(24万2000円~)

背中を少し上げると横隔膜が下がり呼吸がラクになります。電動ベッドに寝ると、その良さが実感できますよ(三橋さん)

傾斜機能を備えた電動ベッド。上半身を起こした寝つきやすい姿勢で就寝し、入眠を感知すると自動でフラットに戻り、朝にはまた自動で上がり起床を促す。サイズはシングルとセミダブル。

▲アプリで起床時刻を設定可能。設定時刻が近づくと、ベッドの背がゆっくりと自動で上がり、心地よい目覚めを促してくれる

3. 体内時計をリセット、夜になると自然に眠くなる

AYO
「AYO PRO」(3万9800円)

起床後すぐに身支度をしながら使っています。睡眠不足で「眠いなぁ」という時に使うと、眠気が飛びますよ(三橋さん)

朝日を再現した光を浴びられるメガネ型デバイス。光を感知すると体内時計が整えられる。そのため夜になると自然と眠くなり、睡眠の質を上げる効果も。寝つきが悪い、日中眠くなる人におすすめ。

▲重さは35g。使い方は、フレームを開いてメガネのようにかけるだけなので、ながら使いが可能。出張や旅行にも持っていきやすい

▲脳が日光浴を認識し体内時計をリセットする。体内時計が整うと頭がスッキリとし、アクティブに活動できる

4. 陽の光で自然と起きる気持ちよさを実現

SwitchBot
「SwitchBot カーテン3」(8980円)

駆動音が本当に静かなので、音で起きることはなく、気がついたら部屋が明るいです。そのため心地よく目覚められます(三橋さん)

既存のカーテンレールに設置し、設定時刻になるとカーテンを自動で開閉するスマートカーテン。ゆっくりと静かにカーテンを開閉する「QuietDrift」モードを搭載し、朝日で自然と起床できる。

5. センサー内蔵で高精度に眠りを可視化

nishikawa
「エアーコネクテッド SXマットレス」(20万9000円)

体動や呼吸、心拍を計測するセンサー内蔵のマットレス。計測データから睡眠深度や自律神経のバランス、無呼吸リスクまで推定し、専用アプリで可視化してくれる。体圧を分散し、寝姿勢も保持。

6. 最適な日光浴時間で睡眠の質を向上

日本ゼオン
「日光浴ナビゲートデバイス LNES SL-04」(1万4850円

携帯して生活していると、意外と太陽光を浴びていないと自覚できます。良い睡眠のためにも日光浴をしましょう(三橋さん)

どれだけ太陽光を浴びたかを計測し、最適な日光浴の時間を知らせる。日光浴によりビタミンDが生成され、生体リズムが整うため睡眠の質の向上につながる。本体の重さは携帯しやすい80g。

7. 睡眠状態を高精度で推定して可視化する

パラマウントベッド
「Active Sleep ANALYZER」(6万6000円)

マットレスの下に置くことで、睡眠中の心拍や呼吸、体動をモニタリングするシート型の睡眠計測センサー。センサー類を身に付ける必要がないため睡眠を邪魔せず、毎日の眠りを専用アプリで表示。

8. いびきを検知するとEMSの低刺激を発信

Snorecircle
「Snorecircle pro YA4300」(2万3500円)

あご下に設置し、就寝時のいびきや呼吸レスを検知すると中周波の低刺激によりいびきなどを抑制する。アプリで睡眠時間のほか、いびきの回数や持続時間などを記録し後から閲覧できる。

9. 装着を忘れるほど薄いリング型の活動量計

Ultrahuman
「Ring AIR」(5万9800円)

重さ約2.4gで薄さ2.45mm。歩数や心拍数などを計測できるうえ、睡眠の質やストレスリズムまで記録する。約90分の充電で最長6日間使用可能。水深100mまでの防水性を備え様々なシーンで活躍。

▲計測データは専用アプリで課金なく確認可能。総睡眠時間のほか、レム睡眠や浅い睡眠、深い睡眠の各時間を記録する。歩数や運動時間も同様

>> 特集【リカバリー&ヘルスケア新常識】

※2025年2月6日発売「GoodsPress」3月号78-79ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/河原塚英信>

 

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