【趣味カメラの世界 #17】
前回に引き続き、カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+」の会場からレポートをお届け!今回はSONYやLUMIXなどの人気ブランドをチェックしていきます。
スマホで写真を撮ることが多い&GP編集部・若澤と、本連載を担当するフォトグラファー田中さんのコンビで、各ブースの注目機種を深掘り! 果たして「スマホ派」の若澤は、カメラの世界にどっぷりハマってしまうのか…!?
監修・執筆:田中利幸(たなかとしゆき)|ファッション誌などでブツ撮りやポートレートを中心に活動するフォトグラファー。カメラ・ガジェット好きで自身で運営するブログ「Tanaka Blog」において、カメラやガジェットに関するちょっとマニアックなことを書いている。
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■チェキがここまで進化していたとは!FUJIFILM(富士フイルム)ブースで最新モデルに触れてきた
田中「FUJIFILMのブースを見てみましょう!」
若澤「この連載でも取り上げた『X-M5』をはじめとするミラーレス一眼はもちろん、チェキも相変わらずの人気ですね」
若澤「ラインナップがかなり充実していますね。ブースの広さからも、その人気の高さが伝わってきます!」
田中「最新機種の『instax Wide Evo』です。このカメラは、ワイドフォーマットでは初となるハイブリッドインスタントカメラなんですよ。」
若澤「ハイブリッドインスタントカメラって、具体的にどういうことですか?」
田中「従来のチェキはシャッターを切ったらすぐにプリントされる仕様でしたが、これはデジタル撮影もできるので、気に入った写真だけをプリントできるのが特徴です。」
若澤「なるほど! それならフィルムの無駄を減らせるし、撮り直しもできるから安心ですね。デジタルとアナログのいいとこ取りって感じがします!」
田中「そうなんです! アプリと連携すればスマホの写真もプリントできるし、エフェクトを組み合わせれば、撮影の幅も一気に広がります」
若澤「液晶画面で変化を確認しながら試せるのはいいですね! ダイヤルを回してエフェクトを切り替えるアナログ操作も楽しくて、つい夢中になっちゃいます」
若澤「お、連載で取り上げた『X-M5』を発見!」
田中「やっぱりコンパクトですね。レンズ次第ではポケットにも収まりそうなくらいで、まさに持ち歩きたくなるサイズ感です」
若澤「確かに小さくて、軽い! 実際に手にすると、さらに魅力が分かりますね」
田中「そうなんですよ! カメラ上部のフィルムシミュレーションダイヤルも直感的で、手軽にFUJIFILMならではの色作りを楽しめるのがいいですね」
■最新レンズ&フラッグシップ機を体験!SONY(ソニー)ブースで圧巻の描写力を堪能
田中「SONYのブースでは、個人的に気になっていた新発売のレンズをチェックしたいと思います」
田中「おっ! ありました。これが新しく登場した超広角単焦点レンズ、『FE 16mm F1.8 G』ですね」
若澤「F1.8ということは、いわゆる大口径レンズですかね。単焦点の大口径レンズって、結構大きめなイメージでしたが、このレンズはかなりコンパクトですね」
田中「最近のSONYのレンズは小型軽量化が進んでいて、このレンズもその流れをしっかり受け継いでいます。サイズはコンパクトでも、性能には一切妥協していない、まさに“いいとこ取り”のレンズですね」
若澤「モデルさんがいるので、実際にポートレート撮影を試せます。すごい! AFがめちゃくちゃ静かで、スーッとスムーズに合いますね。それに、16mmの広角レンズって、被写体にかなり近づいても広範囲をしっかり写せるのが面白い!」
田中「本当にAFが静かですね。これなら動画撮影でも大活躍しそう! 広角レンズは風景撮影のイメージが強いですが、このレンズは最短撮影距離が短いので、ポートレートやテーブルフォトなど、色々なシーンでオールマイティに使えそうです」
若澤「コンパクトで軽く、しかも明るいレンズだから、これ一本でさまざまなシーンに対応できそう! 旅のお供にもぴったりですね」
田中「おっ、最新のフラッグシップ機、『α1 II』が試せますね!」
若澤「おお~! やっぱりフラッグシップは貫禄が違う! 触るだけでプロ気分(笑)」
田中「アクロバットダンサーさんの動きで『α1 II』の動態性能を体験できるみたい。最高約30コマ/秒の高速連写と最新のAFを試しましょう」
若澤「ちょっと笑っちゃうくらい連写が速い! AFの食いつきも抜群で、不規則に動くダンサーさんをしっかり追い続けます。正直、僕の用途ではここまでの性能が必要な場面は少ないですが、それでもフラッグシップへの憧れはありますね」
田中「確かに、一般的な撮影ではオーバースペックかもしれませんね。でも、こうした最先端の技術がやがてベーシックなモデルにも落とし込まれていくと考えるとワクワクします!」
■コンパクトさと本格派の融合!LUMIXブースで進化した最上位モデルを体験!
田中「Panasonic(パナソニック)のカメラブランド、LUMIXのブースに来ました」
若澤「『LUMIX S9』は、この連載でも取り上げましたよね!」
田中「小型軽量なボディにフルサイズセンサーを搭載。ファインダーレスなど、機能を絞ることでサイズ感ととっつきやすさに特化しているんです。連載で試用したときも、フルサイズセンサーなのにこんなコンパクトなんだと驚きました。カラーバリエーションも豊富で、まさに写真を楽しむカメラって感じですね!」
若澤「まさに“小さいは正義”ですね。良い意味でカメラらしくない外観が、初心者にもとっつきやすいと思います!」
田中「おっ、『S9』とはまた違った方向性の、プロ仕様の最上位機種『S1 RII』もありますね」
若澤「従来モデルよりも小型・軽量になったって聞きましたけど、『S9』を見た後だとやっぱり本格派って感じがします!」
若澤「でも、手に持ってみると思ったより軽い! グリップが深くて握りやすいから、数値以上に軽く感じますね」
田中「確かに、しっかりとした作り込みが伝わってきます。プロユースを想定した最上位機種ならではの質感ですね」
若澤「おっ、この背面モニター、めっちゃ動きますね!」
田中「これは新開発のチルトフリーアングルモニターですね。チルト機構とフリーアングル機構を組み合わせた仕様になっていて、スチール撮影はもちろん、動画撮影でも抜群に使いやすい設計になっているみたいです」
若澤「スマホと有線接続できる新アプリ“LUMIX Flow”、外部モニターとして使えるのが便利ですね! 実際に接続してみましたが、映像の遅延もほとんどなく、かなり快適です」
田中「普段使っているスマホをそのまま外部モニターとして活用できるのは、これから映像制作を始めようとする人にとってもハードルが低くて良いですね! ほかにも、制作プロセスをスムーズにしてくれる機能がいろいろ備わっているみたいです」
若澤「『S9』も魅力的ですが、やっぱりしっかりとファインダーを覗いて撮影するのも、カメラならではの楽しさですよね。シャッターフィーリングも心地よくて、撮影してる感があってテンションが上がります!」
田中「大きめのカメラを構えると、“撮るぞ!”っていう気持ちになりますよね。持ち歩くには少し気合いが必要ですが、撮影を楽しむ上で、こういうテンションの上げ方も大事だと思います」
■最先端のカメラ技術を体感!「CP+」で感じたブランドごとの進化とは?
各ブランドの最新機種をじっくり体験し、それぞれが打ち出す方向性の違いを肌で感じられた今回の「CP+」。FUJIFILMの『instax Wide Evo』に見るアナログとデジタルの融合、SONYの超広角単焦点レンズのコンパクト化、Panasonicの『S1 RII』が見せるプロ仕様の進化など、それぞれの個性が際立つ展示が印象的でした。
最新機種に触れるだけでなく、実際に試しながらその性能を確かめられるのは「CP+」ならではの醍醐味。カメラの世界の“今”を体感できるこの貴重なイベント、来年の開催にも期待が高まります!
>> 趣味カメラの世界
<取材・文/田中利幸>
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- Original:https://www.goodspress.jp/columns/662358/
- Source:&GP
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