<GoodsPress Web編集部員が買ってみた!使ってみた!>
冬アウターが欲しいと思い、探していたここ数か月。やはりダウンにしようかとある程度決めかけていたとき、1着のMA-1に出合います。正直、MA-1は個人的にあまり似合わないと思っていたので最初から選択肢に入れてはいなかったのですが、購入せざるを得ないコンセプトがあったのです。それについてはおいおい説明するとして、今回はまずディテールから見ていきましょう。

まず、ボディですがユナイテッドアスレのモノを使用しているようです。アスレは日本のボディメーカー。そのしっかりとした作りは業界内にもファンが多く、安心感が違います。変にオリジナルのボディを使うよりもよほどクオリティは高く、そしてコストは抑えられるということでおそらく選ばれたのではないでしょうか。個人的にアスレのタグを残すこと自体は良いと思うのですが、ここのブランドタグも一緒に付ければ尚良いのではないかと少し思いました。まあ、許容範囲でしょう。
▲裏地は中綿入りのキルティング仕様
表面は結構バリバリとしたハリのあるナイロンで武骨な印象。着てみるとほとんど風を感じません。防風性が非常に高いようです。また、中綿入りなのでダウンほどではないにしろある程度の保温性も持ち合わせています。日中の気温が10度台の日であれば問題ないでしょう。

袖にはMA-1らしいシガレットポケットも配置されています。実用的なディテールが装飾(デザイン)としても機能する、そういったところがミリタリーアイテムの魅力というか男心をくすぐる所以なのでしょう。

また、こちらのMA-1は1990年代っぽいサイジングに落とし込まれているためトレンド感もまとっています。丸みを帯びたボリューミーなシルエットが可愛らしいですね。1サイズ大きめを選んでガバッと着るようなコーディネートを楽しみたいものです。

ちなみに、内側の胸部分と腰部分には隠しポケットが…と思っていたのですが、こちらは加工用のコンシールファスナーなのだそう。ボディメーカーならではの、このボディを元に新たな服を作るための仕掛けだったわけです。ただ、胸のところはポケットとしても使って良さそうでした。
…とまあ、ここまでは通常のMA-1の紹介ですよね。というよりもユナイテッドアスレのMA-1の説明しかまだしていません。それではこのMA-1は一体何なのか、その正体についてお話しましょう。
■その名も「宝燈」。これだけでもうお気付きの人もいるのでは

さて、背面を見てみましょう。何かの刺繍が施されています。パット見はスカジャンやベトジャンに見られるような感じです。ただ、普通のMA-1とは違う理由はバックにデザインが施されているから、というわけではありません。
▲麻雀打ちで嫌いな人はいない、“一発自摸裏”。これだけで3翻! 写真左下のほうには“Pung(ポン)”、“Chow(チー)”、“Kong(カン)”の文字も。英字表記を初めて知りました
こちらが寄り。もう、おわかりでしょう。“一発自摸裏”という文字や“中”、“一索”が描かれていますね。そうです、麻雀がモチーフになったアイテムなんです。その名は「宝燈」で、麻雀という伝統的なゲームの美しさとファッションの融合を図ったブランドです。“和了ったら死ぬ”とまで言われているほど珍しい役満“九蓮宝燈”から名付けられています(その出現率はわずか0.0005%と言われています)。そんな幻の役満を名前に付けるなんて、ロマンを感じずにはいられません。ちなみにまだ和了ったことはないです。
▲宝燈「tiger blouson」(1万8000円)
麻雀が好きな人は思わず「おっ」となるブランド・アイテムだと思いますし、麻雀ファンではなくともそのキャッチーなバック刺繍は目を引くところではないでしょうか。無類の麻雀好きとして冒頭で話した通り、このブランドを見つけたときは買わざるを得ないと思いました。これを着ていると、もしかすると麻雀好きな人と会ったときに話が弾むかもしれません。さりげなく自身の趣味をアピールできるわけです。それでいてただのファングッズの域に留まらず、ファッションアイテムとしてちゃんと着用できるモノになっているのは、やはりブランドサイドの思いが詰まっているからでしょう。
ひとつ、注意点があるとすればこちらは注文してからの作られる、所謂受注生産。公式サイトには約2週間かかると記載されていますが、実際に注文してから届くまで今回は2か月強かかりました。もし、着たいと思ったら早めに注文するほうが良いでしょう。
“趣味を着て歩く”、“趣味を持ち歩く”。これはどんなジャンルにしろ誰もがぼんやりとやりたいことのひとつだと思います。バンドTや映画Tなどが最たる例ですよね。あるいはぬい活なども同じようなカテゴリではないでしょうか。この冬はバンドTなどではなく“麻雀MA-1”で過ごそうと思うので、もし見かけたとしても知り合い以外はそっとしておいてもらえると幸いです。皆さま、良いお年をお迎えください。
>> 宝燈
<取材・文/手柴太一(GoodsPress Web)>
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- Source:GoodsPress Web
- Author:GoodsPress Web
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