
海外メディアによると、AppleはMac miniとMac Studioで選択できる一部のRAMオプションを削減しました。背景には、AI需要の拡大によるメモリ不足の深刻化があるとみられています。
今回の変更は、Mac miniやMac StudioをローカルAIや制作用途で検討しているユーザーにも影響する可能性があります。
削除されたRAM構成を整理しつつ、今後のMac選びやApple製品への影響を検証してみました。
Mac miniとMac StudioのRAMオプションがさらに削減
今回の変更では、Mac miniとMac StudioのRAM構成が以下のように削減されています。
| 対象モデル | 変更点 |
|---|---|
| Mac mini(M4) | 32GB RAM構成が削除 |
| Mac mini(M4 Pro) | 64GB RAM構成が削除 最大48GB RAMに変更 |
| Mac Studio(M3 Ultra) | 2026年3月に512GB RAM構成が削除 |
| Mac Studio(M3 Ultra) | 256GB RAM構成も削除 96GB RAM構成のみ選択可能 |
Mac miniではM4とM4 Proの一部RAM構成が削除されました。Mac Studio(M3 Ultra)では、512GB RAM構成に続き、256GB RAM構成も選べなくなっています。
また、RAM構成とは別に、Mac miniでは256GB SSDモデルも削除されています。メモリ不足や供給制約が続く中で、Appleは一部モデルの選択肢を絞っているようです。
メモリ不足の原因と値上げの背景
メモリ不足と価格上昇の背景には、AI需要の拡大があります。
AIサーバー向け需要がメモリ供給を圧迫
MacのRAMオプション削減の背景には、世界的なメモリ不足があります。生成AIの普及により、AIサーバーやデータセンター向けのメモリ需要が急増。その結果、PCやMac向けのメモリ供給にも影響が出ているとみられます。
特にAIサーバーでは、大規模なデータ処理や生成AIモデルの運用に大量のメモリが必要です。そのため、メモリメーカーは需要の大きいAIサーバー向けや高付加価値メモリの供給を優先しやすくなります。
このような理由から、Mac miniやMac StudioのようなPC向け製品でも、高容量RAM構成を安定して用意しにくくなっていると考えられます。
供給不足がMacの価格や構成にも影響
値上げの背景にも、同じくメモリ不足があります。需要が増えている一方で供給が追いつかなければ、メモリの調達コストは上がるからです。
Appleのティム・クックCEOも、今後の四半期にメモリコストが大幅に上昇すると見込んでいます。こうしたコスト増が、Macの構成削減や価格上昇につながっているのです。
実際にMac miniは256GB SSDモデルが削除され、米国での最小構成価格が599ドルから799ドルに値上がりました。メモリ不足は高容量RAM構成だけでなく、Macの価格や最小構成にも影響しています。
高容量RAM構成の削減でMac選びはどう変わるか
一般的なWeb閲覧や文書作成が中心であれば、今回のRAMオプション削減の影響は限定的でしょう。一方で、映像制作、3D制作、開発用途では、RAM容量が作業効率を左右します。
特に複数のアプリを同時に使ったり、大容量データを扱ったりする作業では、RAMの余裕が処理の安定性に関わります。高容量RAM構成が選びにくくなったことで、Mac miniやMac Studioをプロ向け作業で使う場合の選択肢は狭まりました。
ローカルAI用途ではRAM容量が重要に
ローカルAIでは、扱うモデルや処理内容によって必要なRAM容量が大きく変わります。軽い検証であれば標準構成でも対応できます。ただし、大きなモデルを動かす場合や、複数処理を並行する場合は、高容量RAMを選べるかが重要です。
近年は、ローカルAIやAIエージェントを動かすためのマシンとして、Mac miniやMac Studioを選択肢に入れるユーザーも増えています。例えば、自宅のMac miniでAIエージェントに常時作業をさせつつ、リモートで監視するといった使い方です。
今回のRAMオプション削減は、そうした用途を検討しているユーザーにとって大きな判断材料になります。今後Mac miniやMac Studioを購入する場合は、チップ性能だけでなく、必要なRAM容量を早い段階で見極めることが重要になりそうです。
メモリ不足は今後のMacにも影響する可能性
メモリ不足の影響は、現行のMac miniやMac Studioだけにとどまらない見込みです。次世代Macの一部についても、メモリ不足による発売時期の後ろ倒しが指摘されています。
例えば、タッチスクリーン搭載MacBook Proは、メモリ不足の影響で発売時期が2027年初頭寄りになる可能性があると報じられています。高性能なMacほど大容量RAMを必要とする構成が増えるため、メモリ不足が長引けば、今後登場するMacの発売時期やRAM構成にも影響が残るかもしれません。
また、AI向け需要が続けば、Mac以外のデバイスにも影響が広がる可能性があります。ただし、現時点でiPhoneやiPadの価格や構成に具体的な影響が出るとまでは確認されていません。
今後のMac選びでは、Mチップの性能だけでなく、RAM構成や供給状況にも注目する必要がありそうです。
Photo:Apple
- Original:https://iphone-mania.jp/mac-601700/
- Source:iPhone Mania
- Author:茂木太郎
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