ダイエットに最適か? iPhoneユーザーも要注目なシャープ初のスマートウォッチ

シャープが6月16日に新製品発表会を開催。同社初のスマートウォッチ「からだメイト Watch」、同じく初のスマートリング「からだメイト Ring」、そしてスマートフォンの最新フラッグシップ「AQOUS R11」を発表しました。7月9日に発売されます(※AQUOS R11は7月9日以降に発売予定)。

 

■着けているだけでカロリー収支が記録される「からだメイト Watch」

発表会で最も注目を集めていたのは「からだメイト Watch」。その名の通り、ヘルスケア機能を重視したウォッチで、最大の特徴は着けているだけで摂取カロリー量がわかること。米国のHEALBE (ヒールビー)社の特許技術「FLOWテクノロジー」を活用した機能で、微弱な電流を流して電気抵抗の変化を測定する「生体電気インピーダンスセンサー」によって、体内における水分の移動や糖の変化から摂取カロリー量が推定される仕組み。米国と中国での研究検証で、その精度は約89%と確認されたとのこと。日本の食品基準表示では20%の誤差が許容されているので、それを上回る高い精度と言えます。

▲摂取カロリー量が算出される仕組み

▲中央が光学式心拍センサー。その上に生体電気インピーダンスセンサーが内蔵されている

ダイエットのために、食事を記録している人は少なくないでしょう。しかし、実際には食べたものの全てがカロリーとして摂取されるわけではなく、摂取量には個人差があり、体調によっても異なるそう。このウォッチで計測される摂取カロリー量は、手動で記録する数値よりも信頼できそうです。

もちろん、一般的なスマートウォッチと同じように活動量などから消費カロリー量も算出されます。つまり、手首に装着しているだけで、リアルタイムのカロリーの収支がわかる趣向。「今日は摂取カロリーが多いから、もう少し歩こう」「消費カロリーが多いから、ラーメンの替え玉を注文してもいいかな」などと判断する指標になるわけです。

▲手首に装着しているだけで、カロリー収支がわかる

生体電気インピーダンスセンサーは体内の水分バランスもモニタリング。細胞内の液体レベルが計算され、ユーザーの水分状態の基準を学習。それに基づいて、水分が足りているか否かが判定されます。

なお、HEALBEのFLOWテクノロジーは、シャープが国内独占ライセンスを取得しており、他社は同様のウォッチを発売できないとのこと。

からだメイト Watchは、AndroidとiOSの両方に対応。円形の文字盤を搭載し、ディスプレイは約1.32インチの有機EL。5ATM(5気圧)、IP68相当の防塵・防水性能を備え、ハンドソープでの洗浄にも対応。スマートウォッチとしての標準機能を備えており、GPSも搭載。ただし、決済機能は非搭載。

ユーザーが能動的に操作することなく、生活の時間帯に合わせて、必要な情報が自動で表示される「サーキットビュー」も特徴。細かい設定は不要で、着けているだけで生活習慣を見直せる趣向です。

▲自動で情報が表示される「サーキットビュー」は、ものぐさな人に重宝

バッテリー持続時間は約2.5日。カロリー収支を記録するために、常時装着するのが望ましいので、2日に1回程度、入浴時に外して充電するといいでしょう。

カラーはゴールドとシルバーの2色。20mm幅の市販のベルトで着せ替えることも可能。シャープ公式オンラインストア「COCORO STORE」では5万9400円となっています。

▲左がゴールド、右がシルバー

 

■「からだメイト Ring」は2週間着けっぱなしでOK!

からだメイト Watchと同時に発表された「からだメイト Ring」は、スタートアップ企業、SOXAI(ソクサイ)のセンシング技術を用いて開発されたスマートリング。同社は日本のスマートリングの草分け的存在「SOXAI Ring」を2022年から展開し、ユーザーを増やしています。シャープにとって初のスマートリングですが、性能面では信用できそうです。

▲からだメイト Ringは、ヘルステック企業 SOXAIとの協業で開発

リングは幅6.7mm、厚み2.8mmとコンパクトで、重さは2.1〜3.1g(サイズによって異なる)。リング外側には耐久性に優れたチタニウム素材を採用し、シチズンの腕時計に採用されているデュラテクトコーティングも施されています。IP68の防塵・防水に加えて、ハンドソープ、シャンプーなどでの洗浄、アルコール消毒にも対応しています。

リングには心拍、血中酸素レベル用赤色/赤外線、皮膚温度、加速度の4つのセンサーを搭載。それらで取得したデータから活動量や睡眠の状態などが計測される仕組み。特に、睡眠のモニタリングとデータ分析に強みを持つとのこと。バッテリーは最大14日間駆動するので、充電は月に2〜3回で済みそうです。

▲専用の充電台に乗せて充電する

AndroidとiOSに対応。カラーはゴールドとシルバーの2色。シャープ公式オンラインストア「COCORO STORE」での価格は4万1800円。サイズは4号から13号(USサイズ)から選べ、量販店などの実店舗では、装着する指に合うサイズを確かめてから購入可能。オンラインではサイジングキット(990円)を購入することもできます。

▲左がゴールド、右がシルバー

▲10サイズから選べる

 

■ウォッチとリングを併用するのが理想だが…

からだメイト Watch、からだメイト Ringで計測された身体データは、シャープのヘルスケアアプリ「からだメイト」に同期され、一元管理できます。例えば、睡眠の深さやストレスレベルの変化をグラフで確認することも可能。

▲「からだメイト」アプリの画面例

月額600円の有料プラン「からだメイト Plusプラン」に加入すると、「ダイエット」や「コンディションケア」などのコースを選べて、栄養管理士の監修によるアドバイスも受けられます。

▲有料プランでは食事のアドバイスも得られる

両デバイスには共通する機能も多いので、どちらを選ぶべきかを迷う人もいることでしょう。からだメイト Watchでも睡眠は計測できるので、機能的にはウォッチだけで事足ります。ですが、睡眠に関しては、からだメイト Ringのほうが高精度な計測が期待できるのこと。シャープの説明員いわく「両方を使っていただくのが望ましい」と。

両デバイスを併用する場合、就寝時はウォッチを外して、リングで計測すればいいのかな? と思ったのですが、睡眠中にも摂取カロリーが計測されるため、ウォッチを外すわけにはいかないようです。となると、リングはあくまでもウォッチの補助的なアイテムとなります。両方を買うと合計10万1200円。それなりの価格になり、セット割引はありません。用途を見極めてから1台、もしくは両方を選ぶべきでしょう。

 

■ライカ監修のトリプルカメラ搭載「AQUOS R11」も発売

「AQUOS R11」は、シャープが今年のフラッグシップに位置付けるハイエンドスマホ。2年前はハイエンドの「R9」に加えて、さらにスペックが高い「R9 Pro」も発売されましたが、昨年は「R10」のみで、proは発売されませんでした。今年も「proは発売しない」そうなので、「シャープの最上位モデルが欲しい」という人は、このR11を買って間違いありません。

▲カラバリはネイビー、アイボリー、テラコッタの3色

R11は、前モデルのR10からプロセッサーが変更され、望遠レンズが追加されるなど、大幅に進化。フラッグシップにふさわしい1台に仕上がっています。

ライカ監修のトリプルカメラは、広角(5030万画素/13mm相当)+標準(5030万画素/23mm相当/F値1.9)+望遠(3850万画素/68mm相当/F値2.4)。AIが被写体を認識し、ワンタップで最適な倍率になる「スマートフィットズーム」、標識や看板など、場所が特定される文字を検出し、自動でマスキングする「プライバシーセーフ」など、便利な独自機能も追加されています。

▲「プライバシーセーフ」をオンにすると、AIが文字を認識し、左のようにマスキングされる。タップして、右のようにマスキングを解除することも可能。なお、マスキングした場合、画像に付帯する位置情報も削除される

約6.5インチのディスプレイは、環境に合わせて画面の明るさが調整される「スマートアウトドアビュー」を搭載。

▲「スマートアウトドアビュー」をオンにすると、画面内の暗い部分も明るく見える

さらに、背面のカメラリング中央に8色に光るLEDを搭載。通知や着信がひと目でわかるほか、ヒーリングサウンドと連動して光る “癒し” の機能も備えています。

▲焚き火や川のせせらぎなどをモチーフにした光を楽しめる新機能「アカリウム」

シャープが直販するSIMフリーモデル(512GB)の価格は16万3900円。キャリアはドコモとソフトバンクが256GBモデルを取り扱い、ドコモは16万2470円、ソフトバンクは15万6960円となっています。なお、キャリアでは分割払いで購入し、次の機種変更時に端末を返却することで実質的負担額を安く抑えられるプログラムを利用できます。

 

■からだメイト Watchは、iPhoneユーザーも検討する価値アリ!

AQUOS R11には、先述の「からだメイト」アプリがプリインストールされていて、からだメイト Watchやからだメイト Ringと接続させて使う場合、ロック画面でそれらの電池残量や目標の達成状況などを確認できるというメリットがあります。ですが、さほど大きな優位性とは言えず、からだメイトは、どのメーカーのスマホでも同じように使えるデバイスと捉えていいでしょう。カロリー摂取の計測はApple Watchにはできないこと。iPhoneを使っている人も検討する価値はあるでしょう。

>> シャープ

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

 

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