Apple、欧州のスマホの充電ケーブル端子統一に反対する声明を発表


 
Appleを含める巨大テック企業が、スマホの充電ケーブル端子を1つの共通タイプに統一するよう欧州議会のメンバーが求めていますが、Appleは「イノベーションの妨げになる」と、この動きに反対する内容の声明を発表しました。

コネクタ統一はヨーロッパの顧客と経済全体にとって有害

2000年代後半から始まった欧州の充電コネクタの統一化の動きにより、2009年に30以上存在した充電ケーブル端子のタイプは、現在ではmicro-USB、USB Type-C、Lightningコネクタの3つにまで絞られています。
 
iPad Proなどの一部Apple製品で、LightningコネクタではなくUSB-Cが採用されるなど、Lightningコネクタ消失の流れも確認できるものの、Apple充電ケーブル端子の統一化に反対する立場であることが、現地時間の23日に発表された声明により明らかになりました。
 
「当社は、スマートフォンの充電コネクタを共通の1つのタイプに統一するよう強制する規制は、イノベーションを促すというよりも、むしろ妨げになり、ヨーロッパの顧客と経済全体にとって有害であると信じている」とAppleはコメントしています。
 
「欧州委員会が、イノベーションと新しいテクノロジーを顧客にもたらす業界の能力を制限しない問題解決策を探ることを期待している」

ドングルはAppleにとって大きな収入源

欧州議会のメンバーは電子ゴミの削減を充電コネクタ統一の目的としていますが、Appleにとってドングルが大きな収入源となっているのは間違いありません。
 
2018年には、世界最大規模の家電量販店 Best Buyで最も売れているApple製品はワイヤレスイヤホンのAirPodsと、ドングル(変換アダプタ)であることが明らかになっています。
 
2018年夏の時点で最も売れているApple製品はAirPodsとなっていましたが、2番目には「Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」がランクインしていました。
 
Lightningコネクタをスマホに採用することの利点として、サイズがUSB-Cと比べて約20%小さいことが挙げられます。デバイス内部でより多くの空間が使用できれば、その分をバッテリーなどの部品に回すことができます。
 
 
Source:Financial Times
(lexi)


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