FirstCryはアジア最大のベビー用品店として、2010年の創業から5800社、750万ユーザーに利用されるまで、成長を続けてきた。ソフトバンクは既に3億ドルを投資しているが、2020年2月に1億5000万ドルを追加。FirstCryは12億ドルの評価額となり、新たなユニコーン企業の仲間入りとなった。
オンラインとオフラインを統合した「オムニチャネル」で成長してきたFirstCry
年間2500万人の子供が生まれるインドでは、ベビー用品は大きな市場だ。2010年に創業されたFirstCryは、オンラインとオフラインの双方で販売を広げてきた。いわゆる「オムニチャネル」の手法を使い、どのチャネルで買い物をしても、商品情報・在庫情報・顧客情報が統合されており、シームレスな購買体験が得られるのが特徴だ。
2020年1月の段階で380もの実店舗を有する上、年末には大都市から中小規模の都市まで拡大し、450店まで増加させる計画がある。これほど急速な成長ができるのは、フランチャイズ制を導入しているからだろう。共通化されたシステムをフランチャイズ店に導入し、素早い事業拡大を実現してきた。
インドの小売市場に可能性を見出すソフトバンクの投資戦略
FirstCryの成長の陰には、ソフトバンクの存在がある。既に3億ドルを投資していたのに加え、2020年2月に追加で1億5000万ドルを出資した。評価額が12億ドルとなったFirstCryは、同じくソフトバンクが投資したOYOホテルと並び、インド発ユニコーン企業の仲間入りを果たした。
ソフトバンクは、2018年、インドの大手EC企業Flipkartの株をウォルマートに売却し、およそ15億ドルの利益を上げたと言われる。FirstCryに積極的な投資を続けるソフトバンクは、インドの小売市場にさらなる可能性を見ているのかもしれない。
- Original:https://techable.jp/archives/116855
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:佐藤隆之
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