映像も音も大満足なハイエンド4K有機ELテレビ3選【モノ賢者の買い物リスト】

【特集】モノ賢者の買い物リスト

ショッピングでもゲームでも、成功を収めるためにはコツやツボは必須。そこで進化や動きの激しい8つのカテゴリーをピックアップし、その道の7賢者にホントに良いモノを選ぶためのポイントを挙げてもらった。今回は4K有機ELテレビだ。

 

賢者紹介
オーディオ・ビジュアルライター 折原一也さん
PC系出版社の編集職を経て、独立。オーディオ・ビジュアル専門誌やWeb媒体、商品情報誌などで、トレンド解説や製品のレビューなど多彩な記事を執筆。2009 年よりVGP(ビジュアルグランプリ)審査員も務めている

■4K有機ELの上位モデルこそが、いま買うべきテレビ

4Kテレビが普及する中、各社の画質競争が一段と進み、数年前のモデルより確実に画質のクオリティは上がっている。特に顕著なのが有機ELモデルで、「4K有機ELテレビの画質に慣れると、液晶モデルには戻れない」とオーディオ・ビジュアルライターの折原さんは話す。

「やはり色の鮮やかさや引き締まった黒の表現、くっきりとしたコントラストは有機ELならでは。フルHD画質の地デジ放送を視聴していも、美しさを実感できます。また、HDR10+やDolby Visionなど、新たなHDR規格を採用する映像コンテンツが増えていますが、こうした規格への対応も有機ELテレビの上位モデルが進んでいますね」

ただ、4K有機ELテレビの画質競争は過渡期とも言える状況。メーカー間での差はほとんどなくなっている。そんな中でも折原さんが “ワンランク上” と太鼓判を押すのが、パナソニックの「ビエラGZ2000」シリーズだ。

「画質の核となるパネルについては、今まで各社とも差がない状況でしたが、このモデルは自社で設計・組み立てを行った意欲作。映像の輝度が従来より高くなり、コントラストがよりダイナミックに感じられます。独自の色忠実再現技術は広い色域に対応しているので、人の肌の色などもすごくリアルに感じられますね」

音響面でも、天井からの反射を利用して立体的に音を届ける新技術を採用し、臨場感を追求。

「例えば、スポーツ中継なら、大観衆がいる会場のような雰囲気が味わえる」(折原さん)という。

こうした音質面での強化は、他社の上位モデルでも見られ、従来より迫力が増した映像体験を楽しめる。画質・音質ともに成熟が進む4K有機ELの上位モデルこそが、いま買うべきテレビの最有力候補だと言えるだろう。

 

1. ワンランク上のディスプレイと新スピーカーで迫力ある映像を満喫

パナソニック
「ビエラ TH-65GZ2000」(実勢価格:53万円前後)

自社設計ディスプレイにより、明暗のダイナミックな表現や画面全体の明るさの表現は、一段上のクオリティ。高価ですが選ぶ価値のある機種です(折原さん)

自社設計の有機ELディスプレイを採用し、細部まで高画質を追求した4Kダブルチューナー内蔵モデル。高さ方向の音を再現するスピーカーを搭載し、音も最高のクオリティを実現。HDR10、 HDR10+、HLG、Dolby Visionに対応。65V型

▲3ウェイ3.2chスピーカーと、上向きの2chイネーブルドスピーカーを搭載。合計140Wの最大出力で、音の高低や定位をクリアに再現

▲AIによる機械学習を活用した変換アルゴリズムを採用。シーンに応じて明るさやコントラストを適切に制御し、高精度な明暗の再現処理を行う

▼4K技術の成熟を新ディスプレイで示す

「GZ2000」シリーズの画質面で最も注目すべきポイントは、自社設計・組立の有機ELディスプレイを採用したことだ。商品企画を担当した藤永勇樹さんは「東京2020
オリンピック・パラリンピック公式テレビとして、より良い商品を投入したいという思いで取り組んできた」と経緯を説明するが、4K映像を取り巻く状況の変化も影響している。

「新4K衛星放送が始まりHDR映像が身近になる中で、映像をより高いレベルで表現していくには、パネル自体に着手しないと伸びしろがないと考えました。また、動画配信サービスやUltraHDブルーレイなどHDR対応コンテンツが増加し、HDR10+をはじめ新規格も登場しています。それらの魅力を最大限に引き出すためにも、総合的にもう一段上の画質を目指したのです」

新ディスプレイには、発光性能を高める独自構造や素材、駆動技術を使用。漆黒から眩い光の輝きまで再現する、まさに理想の画質を実現したのだ。

パナソニックアプライアンス社
コンシューマーマーケティングジャパン本部スマートライフネットワーク商品部
ビジュアル・サウンド商品課 藤永勇樹さん

 

 

 

2. 鮮やかな映像と一体になったサウンドで臨場感が格段にアップ

ソニー
「ブラビア KJ-65A9G」(実勢価格:43万円前後)

高性能エンジンにより、地デジ放送もクリアな映像を楽しめます。Android TV機能を搭載し、新サービスに柔軟に対応できる点も特徴です(折原さん)

高性能な4K高画質プロセッサーを内蔵し、テレビ番組もネット動画も鮮明な映像で楽しめる。映像と一体となったような迫力あるサウンドも魅力。新4K衛星放送チューナーを2基搭載。HDR10、 HLG、Dolby Visionに対応。65V型

▲映像内の背景や被写体の種類に応じて最適な超解像処理を施すオブジェクト型超解像技術を採用。被写体を問わず質感豊かに表示する

▲画面そのものを振動させる “アコースティック サーフェス オーディオプラス” により、豊かな高音質を実現

▲背面にアクチュエーターとサブウーファーを搭載。 従来より音の広がりや明瞭感と臨場感が高まった

 

3. コンテンツに合わせた高画質技術があらゆる映像を鮮やかに映し出す

東芝
「REGZA 65X930」(実勢価格:45万円前後)

ノイズリダクション機能が優れていて、地デジ放送もきれいな映像で視聴できます。全録機能のタイムシフトマシンも便利ですね(折原さん)

新有機ELパネルと映像処理エンジンを組み合わせて、プロスペックの高画質を実現。プロ使用も想定した映像分析・設定機能を備える。別売りHDDを使った全録機能を搭載。HDR10、 HDR10+、HLG、Dolby Visionに対応。65V型

▲AI技術を活用した新開発エンジンを搭載。シーンごとの画質の違いを自動判別し、シーンに応じて適切な超解像処理を施す

▲総合出力50Wのマルチアンプで駆動する2ウェイスピーカーユニットを内蔵。豊かな低音とクリアな音質を実現している

▲AIによる映像調整機能を搭載。設置場所や周囲の明るさとコンテンツ情報を加味して映像の色合いなどを自動調整する

 

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本記事の内容はGoodsPress3月号24-26ページに掲載されています

 

(取材・文/高橋 智 写真/湯浅立志<Y2>)


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