IBMのAIはマイクロバイオームから年齢を診断する!

ここ最近、体年齢の診断に関するさまざまなバイオマーカーが発見されてきているが、ヒト微生物叢(マイクロバイオーム)も有効な指標となりそうだ。

このほどIBM Researchとカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームが、共同研究「AI for Human Microbiome」の一環として、マイクロバイオームをAIで診断して年齢を予測することを試みた。

同研究は老化とマイクロバイオームがどう関連するかの解明に役立つものだ。

・微生物の相対的な量から年齢を予測

そもそもヒトの皮膚、口腔、消化管……といった体のさまざまなパーツには細菌や真菌、ウィルスが共生しており、代謝や免疫、気分の調整などを重要な機能を担ってくれている。

これらマイクロバイオームのバランスは常に変化しており、その一因が年齢によるものだ。研究では、腸内や皮膚、口腔の微生物叢をそれぞれ調べ年齢が予測できるかを見た。

研究チームは、便と唾液、皮膚の公開データを最新の生物情報パイプラインで処理。機械学習により、サンプリングされたマイクロバイオーム内微生物の相対的な量から年齢を予測した。

・皮膚のマイクロバイオームからの予測が最も正確なことが判明

結果としては、口腔、腸内のものと比べて、皮膚のマイクロバイオームからの予測が最も正確だったようだ。意外なことに、腸内細菌叢からの予測が最もむつかしいこともわかった。

また、腸と口腔のマイクロバイオームでは、若い人ほど微生物が豊富な様子が見いだされたことから、微生物は加齢とともに失われるようだ。

便や唾液、皮膚から非侵襲的にサンプルを採取するだけなら、より体年齢診断が手がるになる。また、研究を進めることで、マイクロバイオームにアプローチすることで老化や加齢性疾患を抑制できることにもなるかもしれない。

参照元:AI Can Predict your Age Based on Your Microbiome/ IBM Research Blog


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