ドイツの航空スタートアップVolocopterと、日本や東南アジア諸国で配車アプリGrabを展開しているGrab Venturesは18日、空飛ぶタクシーサービスの展開に向けて共同で調査を行うことを発表した。
東南アジアにおいてどの都市やルートが最適かを調べるという内容。Volocopterはこれまで機体や制御ソフトウェアなどの開発・試験を着実に進めてきたが、今回の提携は実際にサービスを展開するための体制を整える段階に入ったことを印象付ける。
・実行可能性を調査
両社が交わした覚書には、東南アジアにおける空飛ぶタクシーサービスの実行可能性についての共同調査が盛り込まれている。
具体的には、東南アジアにおいて空飛ぶタクシーサービスを展開するのにふさわしい都市とルートを調べるほか、空飛ぶタクシーの最善ユースケースの評価、共同でのフライトテストの可能性などを検討する。
・アーバンモビリティに変革を
Volocopterは2011年から電動垂直離着陸機(eVTOL)の開発を行っていて、すでにドイツやアラブ首長国連邦、フィンランドなどでテストフライトを行っている。そしてアジアではシンガポールの地元当局と協力して実証実験などを行い、昨年10月には空飛ぶタクシー乗降場所となる「VoloPort」を公開した。
一方のGrabは、シンガポールに本社を置き、現在は日本、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイなどの339都市でサービスを展開している。
両社ともアーバンモビリティに取り組んでいて、協力関係を構築することで一体的なサービスの展開が可能になる。
もっとも、空飛ぶタクシーサービスはさまざまな航空会社やスタートアップが取り組んでいて、陸上と空のサービスを1つのプラットフォームで展開するという点ではUberが手強いライバルになりそうだ。
(文・Mizoguchi)
- Original:https://techable.jp/archives/117527
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:mizoguchi
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