ドライアイや高眼圧を検知するスマートコンタクトレンズ、中国研究機関が開発

スマートコンタクトレンズというと、つい最近米スタートアップがディスプレイを内蔵したタイプを発表した。視野にさまざまな情報を表示するというものだ。

しかしそうではなく、純粋に目の健康のためのスマート機能を持つコンタクトレンズを中国の研究機関が開発した。装着すると、ドライアイや高眼圧を検知して色で知らせるというものだ。

・ドライアイを判別

開発したのは中国における科学技術分野の最高研究機関、中国科学院。どうスマートなのかというと、目の水分や圧力を感知することができるのだ。

コンタクトレンズそのものは人体に影響のないヒドロゲル素材でできている。この素材はポリマー(pHEMA)を含み、レンズは赤みを帯びた色をしている。だが25分ほど装着すると、ドライアイや高眼圧を検知した場合に色を変える。

・眼圧が高いと緑色に

ポリマーのナノ構造が水分やプレッシャーに敏感に反応するようになっていて、目の中に入ってきた光を反射する際に色が変わる。具体的には、水分が少ないとき、つまりドライアイのときレンズは青色になる。そして、眼圧が高いときは緑色になる。

ドライアイは目が疲れやすくなり、また傷がつきやすくなる病気。一方、眼圧が高いと緑内障や網膜剥離につながりやすい。

どちらも、点眼などで症状をコントロールすることが可能で、進行させないためには早期に発見することが重要になってくる。その際に役立てられるのが今回のスマートコンタクトレンズ。

この研究は専門誌Journal of Materials Chemistry Bに掲載されたばかり。今後の実用化計画などについて言及はないが、在宅での病気チェックや、眼科での検査の一環として活用できるかもしれない。

中国科学院

(文・Mizoguchi)


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