春になると進学や就職などで、環境が変わる人も多いのではないでしょうか。一人暮らしを始めるときにまず購入したいのが家電や家具です。中でも洗濯機や冷蔵庫などの大型家電は高価なので、悩みますよね。そこで今回は一人暮らしにぴったりのコスパの高い縦型洗濯機をご紹介します。
選んだのはパナソニックの「NA-F50B12」。実勢価格が4万5千円前後で、5kgタイプの縦型洗濯機です。サイズは幅56.2㎝、奥行57.2㎝とコンパクト。洗濯機置き場があればほとんどの場所に入ります。
フタは折りたたむタイプで、フタを開けても高さは111.7㎝しかありません。ワンルームなどの狭い物件ではランドリースペースが限られるため、上に棚を作ったり、洗濯機ラックを使ったり、上部に収納スペースを作る方もいますが、これならフタを開けてもぶつかることはなさそうです。
▲全体的にコンパクト。これなら場所を気にせず置けそうです
▲フタは折りたたみ式
エントリーモデルの洗濯機の中ではコースも豊富で、おまかせ、すすぎ1回、お急ぎ、つけおき、毛布、手洗いコースが用意。また、お手入れも槽カビ予防、槽洗浄コースがあり、定期的にお手入れをすることで清潔に使い続けられます。
▲エントリーモデルですがコースは豊富
■シミをつけて乾かしたTシャツを洗ってみた
綿100%のTシャツに、しょうゆ、ソース、ケチャップ、焼き肉のタレをしみ込ませ、乾かしてから「おまかせ」コースで洗濯を行いました。
▲綿100%のTシャツに染み込ませました
▲乾かしてから洗濯します
本体の操作部にはデジタル表示部があるので、洗剤量、残時間がわかります。予約タイマーもセットしやすく、エラー発生時もエラー番号が表示されます。エントリーモデルではこういったデジタル表示がないものもありますが、本製品なら一目でわかるので便利です。
▲エントリーモデルでもデジタル表示があるのでわかりやすい
Tシャツのほかには、バスタオル、靴下2セット、男性用のシャツ2枚、カットソー、ハンドタオル2枚。衣類を入れてから電源ボタンを押し、「おまかせ」コースを選びました。「スタート」ボタンを押すと約5秒後に水量が表示されるので、洗剤を入れます。その後、すぐに残り時間に切り替わるため水量を見逃さないようにしましょう。なお、液体漂白剤は同量の水で薄めてから入れる必要があります。
▲一緒に洗った洗濯物
水量は32Lで、残り時間は37分と表示。液体洗剤は計量し、洗濯機本体の手前にある注入口に入れてフタを閉め、スタートボタンを押すと洗濯がスタートします。
▲注入口は手前にあるので入れやすい。しっかり計量してから注入口へ
パルセーターは3枚の大きなウイングと3個の突起を持つ「ビッグウイングパルセーター」を採用しています。水平・垂直方向に立体水流を起こし、水や衣類をしっかりかくはんする形状。衣類が少なく、水位が低いときでも、衣類を効果的に動かしてもみ洗いし、汚れを落とすとのこと。洗濯中は、モーターの回転音のほかに、ザブンザブンと勢いよく水が対流している音が聞こえました。
▲ビッグウイングパルセーターで水や衣類をかくはんします
音や振動はそれなりにするので、音が気になる場所では、夜間の使用などは避けたほうが無難です。
▲運転中は55デシベル前後。運転が止まるときの振動のほうが気になりました
脱水後、強い回転で槽に張り付いた衣類をはがし、細かく動いて衣類のからみを緩和するという「からみほぐし」機能が上位モデルには搭載されています。最新のハイグレードモデルの8kgタイプNA-FW80K7(実勢価格は16万円超!)も同時にお借りしたので、比較してみました。
▲確かに槽に張り付いていました
▲上位モデル「NA-FW80K7」はこのような状態でほぐれてました!
なお、からみほぐし機能付の新製品NA-F50B13も発売されています。洗濯物をスッと取ることができますので、ぜひチェックしてください。
■汚れ落ち抜群!シミがかなり薄くなっていた
しょうゆ、ソース、ケチャップ、焼き肉のタレをしみ込ませ、乾かしてから洗ったが、ほぼ落ちていました。しょうゆ、焼き肉のタレは落ちています。ケチャップとソースが少し残っていました。
「NA-FW80K7」と比較してみましたが、「NA-F50B12」の方が汚れ落ちは優秀でした。洗濯物が少量だったので、槽のサイズが小さい「NA-F50B12」のほうが効率よく水をうまくかくはんできたのかもしれません。小容量での汚れ落ちに関しては文句なしでした。
▲こんなに薄くなっていました! しょうゆとタレの部分は真っ白に
▲「NA-FW80K7」の方が汚れは残っていました。8kgタイプなので、洗濯物の量が少なすぎたのかもしれません
なお、同モデルには時間がないときに便利な「お急ぎ」コースが搭載されていますが、同量の洗濯物で洗濯時間は25分でした。「おまかせ」コースと比較すると12分短縮されています。
■コスパよし!使い勝手のよいコンパクトな洗濯機
「送風乾燥」コースも試してみました。ヒーターは使わず、衣類を上下に大きく入れかえながら、3時間かけて風の力で化繊衣類を乾燥します。脱水の延長なので、カラカラにはなりにくいものの、化繊などでは乾燥した状態に近付きます。乾燥については、オマケ機能だと思ったほうがよいでしょう。
洗濯のたびに掃除しなければならないのは糸くずフィルターですが、これもお手入れは簡単でした。糸くずフィルターは上位モデルと同じものを採用しており、角が少なく、短時間で糸くずを取ることができます。
▲糸くずフィルターはケースタイプ
▲たまった糸くずはするっと取れました
▲上位モデルと全く同じ糸くずフィルターを採用していました
「つけおき」コースなどを使えば、がんこな汚れを落とすことができますが、パワフルな洗濯機なので日常の洗濯物であれば「おまかせ」コースで十分です。毛布コースもあり、家で洗えるのも嬉しいですね。汚れ落ちが抜群で、価格も4万円台で買えるのはかなりお買い得だと感じました。一人暮らしの方に自信を持っておすすめできる洗濯機です。
(取材・文/石井和美)
フリーライター・家電プロレビューアー。白物家電や日用品の製品レビューを得意としている。WEBや雑誌などで多数執筆中。家電blog(http://kaden-blog.net/」)管理人。
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/282355/
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