NASAが火星に送り込む次のローバー(探査車)は、これまでのコードネームから、この国の純真な少年の提案した名前に変わった。美徳に関する名前を使う伝統を守り、Mars 2020ローバーの名前はPerseverance(パーシビランス)に決まった。
この名前を提案したのは、バージニア州の中学生であるAlexander Mather(アレクサンダー・マザー)氏だ。彼を含む約2万8000人の子供が昨年行われたエッセイコンテストで名前を提案した。最終9候補は、Endurance(持続)、Tenacity(執拗)、Promise(約束)、Vision(先見)、Clarity(明瞭)、Ingenuity(独創)、Fortitude(不屈)、Courage(勇気)、そして勝者となったPerseverance(忍耐)だ。
この名前は、おそらく最も適切であり、過去の火星探査車が公式ミッション期間よりはるかに長く働いてきた記録を踏まえると、他に選ぶとすればEnduranceだけだろう。先の探査車、Oppotunity(オボチュニティ)は90日間の火星への旅を命じられたが、惑星規模の砂嵐の中でついに電力を失うまで14年以上走り続けたことはよく知られている。
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もちろん探査車は苦労もなく走り続けたわけではない。チームは遠く離れたロボットプラットフォーム の方向転換や再プログラムをしながら常に救援体制を整えていた。NASAが注目したのはこの点だったと思われる。
「これまでのどの探査ミッションとも同じく、この探査車は幾多の困難に直面し、驚くべき発見をするだろう。ここに至るまでにも数多くの障害を乗り越えてきた」とNASAの科学ミッション本部のThomas Zurbuchen(トーマス・ザーブチェン)副長官がニュースリリースで言った。「Alex君や彼のクラスメートたちはアルテミス世代であり、火星に向かう宇宙の次の一歩を進む人たちだ。この感動的な仕事には常に忍耐が必要だ」
マザー少年は、教師がまとめてメールで申し込む教室内活動に参加したわけではない。2018年のスペースキャンプに参加し、そこで見たサターンVロケットに心を奪われた。ネーミングコンテストで優勝したことで、この夏には家族と共にケープカナベラルにローバーの打上げを見に行くことになった。
「これは月に人を送り、近く再びやろうとしているNASAの力になるチャンスでした」とマザー氏は言った。「この火星探査車は火星に人間が住むための道筋をつくるものであり、どんな形でも役に立ちたいと思っていました。挑戦しないという選択肢はありません」
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コンテストに参加した他の子供たちへの謝意をこめて、Perseveranceにはセミファイナリスト8人の名前が彼らの提案155件と共に刻まれたチップが載せられる。文字は人間の毛髪の1000分の1の大きさだが、それでも。
TechCrunchでは打ち上げが近づいたらさらにミッションの記事を書くつもりだが、それまでは責任感が強く常に明るいローバーの一人称Twitterアカウントで最新情報をフォローしよう。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/03/06/2020-03-05-the-mars-2020-rover-has-a-new-name-perseverance/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Devin Coldewey
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