[Gear Maniax #172] 旅行に持っていきたくなるフラッシュライト3選

今回はいつもと趣旨を変え、旅行用のライトをご紹介します。

“旅行で使用するライト”と言っても、現代社会では整備が行き届いていて、出番はほとんどありません。少し暗い場所に立ち寄った時の手元足元用ということであれば、ホームセンタークラスのライトでも役に立つので、極限まで荷物を減らしたり、ちょっとした防犯トラブルを想定したり、災害による予定外の現地泊の延長、などを想定して選びたいですよね。

さまざまな能力の中でも、電池の容量、コンパクトさ、HIGH/LOW切り替え、タクティカルな運用ができること…などが要求されるのではないでしょうか。となってくると、選択肢は結構限られてきます。

最近出たライトの中で、そう言った要求を高いレベルで満たしていると感じるライトが2種類あります。

一つはKLARUS「E1」。非常にコンパクトながら、多モードだし、ストロボへのダイレクトアクセスが可能でタクティカル性にも優れます。特殊なレンズによる、ワイドながら中心照度も十分な照射、大容量電池の搭載など、高いレベルで要求を満たしています。

もう一つはACEBEAM「TK18」。特に軽量なALモデルでしょうか。こちらは「E1」よりやや大型化しますがそれでも十分コンパクト。最大3000ルーメンを放つ一方で、5段階の調光も可能。テール周りがシンプルなので「E1」より使いやすいと感じる人も多いでしょうね。

上記2機種は、18650電池の電気容量とコンパクトさ、パワーを重要視して選んだものですが、小型機を選んで電池の方を多めに用意するという選択肢もあります。特にリチウム電池やニッケル水素電池はリチウムイオン電池よりも軽いため、体に身につける重量を軽くしたい場合には良い選択肢になります。

ワンセル系のライトであれば、最有力はSTREAMLIGHT「PROTAC 1L 1AA」かな。非常に多彩な電池を装填できるので、旅先での電池の再入手も可能。KLARUS「E1」、ACEBEAM「TK18AL」と比較するとパワーやスタミナに劣りますが、旅先で贅沢を言っても仕方ありません。ほぼ同一の機能、性能を備えたSTREAMLIGHT「PROTAC 90°」もアリですね。

と、言いつつ、今新幹線に乗っている私が何を持っているかというと、SUREFIRE「EB1T」と「E2e」。旧型機ですね(笑)。個人的にはあまり大光量を必要としないので、タクティカル用途に「EB1T」を備えていて、「E2e」には燈E 6V 電球色を搭載しています。ノスタルジックな電球色が恋しいので、そんな選択肢になっています。「EB1T」は現行品で言えば「EDCL1-T」と機能的には同じ。THYRM「スイッチバックS」を着けると操作性が向上していい感じです。今回はたまたま「EB1T」ですが、明るさや持続特性も含め「EDCL1-T」は確実にブラッシュアップされていますよ。

旅行中、ライト1本で切り抜けたい!という希望もあるかとは思いますが、タクティカル性能はライトの多機能化と相性が悪いので、それを別にすると他の選択肢がグッと楽になります。ライト選びの悩みはよく聞きますが、欲張りすぎると、特にタクティカルにこだわりすぎると深みにはまります。

今回ご紹介した機種たちは、どれも個人的にとっても気に入っている機種です。KLARUS「E1」はこのところよく頻繁にサブライトにしているし、高演色が欲しい時はACEBEAM「TK18AL NICHIA」を選んでいます。また、「PROTAC」の2本は第3のバックアップライトとしてどちらかがバッグに入っていますよ。ご参考になれば幸いです。

*  *  *

まったく参考にならない選択肢として、このところ急浮上なのが、JETBEAM「RRT-0」のヘッドと、SUREFIRE「UM2」の首から下という謎の組み合わせ。付くんですよこれ。そして絶妙なバランスの良さ。どちらも廃盤で、見かけることもないんですが…。

それにしても「UM2」、もったいない気が…。

 

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(文・写真/アカリセンター


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