<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>
自宅で鍋をしようと思い立ったのは、やたら寒かった週末の午後。でも、カセットコンロを持っていない。「これは“思い立ったが吉日”ということだな」と考えた直後、かさ張るから買うのをやめた過去を思い出しました。
じゃあ、アウトドアで長く愛用しているカセットボンベ(CB缶)式シングルバーナー、SOTO「レギュレーターストーブ ST-310」を使おうか。そう考えてすぐに、そもそも“室内で使ってはいけない”ということを思い出しました。
そんなこんなでモヤモヤ悩んでいたら、急に思い出したのが、昨年の発売以来大人気のスノーピーク「HOME&CAMPバーナー」(9980円/税別)。
ホームと名が付いているだけあり、家でも使える。収納時にはシュッとスマートに変形してかさ張らない。キャンプ鍋でも使えそう(※「レギュレーターストーブ」はCB缶が本体とくっついているため大きな鍋は危険)。
どうせ家で使えるカセットコンロがないわけだし、鍋は食べたいし。だったらということで思い切って購入してみたのですが、手にしてわかったことがいろいろありました。
■ギミックがいかにもアウトドアブランドらしい
収納状態はとにかくシンプル。これが最大の売りであり特徴でもあります。ただし想像より重い。アウトドアギアは軽いモノが多いだけに、1.4kgという重さは、考えていたよりかなり重さを感じます。
本体をパカッと開けると、五徳と火口部分が登場。ちなみにここは使用時にカセットボンベを入れる部分になります。
そしてここからが変形コンロの真骨頂。一気に完成まで見ていきましょう。
▲五徳の部分を手前に引き出す
▲裏側にある金色をポッチを押しつつ
▲五徳ごと270度回転させる。要するに3/4回転
▲最初に引っ張り出した五徳の2つを開き、引っ掛ける
▲バーナー部分と本体部分が直角になっていればOK
▲カセットボンベはギュッと押し込むだけでマグネットで固定される。外す時は引っ張るだけ。カセットボンベを装着したらフタを閉める
これにて完成。ちなみに裏のポッチをしっかり押し込んで回転させないと壊れてしまうので注意。
五徳は少ない3つのタイプ。火口は内側に付いているので、外で使う時は風の影響を受けづらそうな点はいいですね。
使い方はガスコンロと同じ。左に回転させて着火します。一応3段階の目印はありますが、カチッカチッと止まるタイプではないので、微調整は可能です。
そして「組み立てたら火を点けたくなるよね~」などとブツブツ言いつつ、すかさず点火!
おぉ、結構な勢い。スノーピーク指定のカセットボンベ(「ギガパワーガスCBブタン(銀色)」)を使えば最大で2100kcalという火力だそう。SOTO「レギュレーターストーブ」でMAX2500kcal、イワタニの名作カセットコンロ「カセットフー マーベラスⅡ」で3000kcalと考えると、そこそこな気がしますが、風のない室内で使うなら十分高火力。外でだって問題ないレベルです。
そして火力よりも気にすべきことがあります。それが“熱問題”。
五徳と脚が一体になっていることや、一般的なカセットコンロと違い火口の下に何もないとことから、使用する場所によっては下(テーブルなど)に影響が出るそう。
▲説明書にもしっかり書かれている
とはいえ、この情報はあらかじめ知っていたので、シートはしっかり準備済み。
説明書にもある「GP-006R バーナーシートL」は3980円(税別)と少々お高い。それに、せっかくバーナーをカーキ色にしたのにシルバーしかない点がちょっと…。そこで色が近いロゴスの「ミニグリル耐火・断熱シート」(2700円/税別)を選択。多少はみ出るけど、火の周辺をカバーできればOKなので問題なし。それにこれなら、ソロ用の焚き火台にも使えるしね。
これにて準備は完了。
調理する前に、まずは何が置けるのか試してみることにします。それによって、使い方は変わってきますからね。
■キャンプギアから家の調理器具までいろいろのせてみた
サイズを測ってみると、火口の中心から五徳の端までは約5.5cm。カセットボンベが入っている部分までは約13cm。ということは、多少の余裕をみて底面が直径12cm以上のモノなら置けて、直径26cm以内なら大丈夫ということになります。(※サイズはすべて実測値)
それを踏まえて、いろいろのせてみました。
▼シェラカップ(底面の直径約8cm)
完全にアウトです。五徳内にスッポリ収まってしまいました。
▼クッカー(底面の直径約13cm)
ギリギリセーフ。五徳の上はギザギザになっているので、意外と安定感あり。
▼メスティン(短辺約9cm)
ギリギリアウト。無理やりのせることはできますが、不安定なので危険。
▼ラージメスティン(短辺約13cm)
余裕でセーフ。ただし安定感はあまりないかも。
▼グリルパン(底面の直径約22cm)
安定してのっています。ただし絶対に使ってはダメ。鋳鉄製の調理道具は、そのものが熱くなり輻射熱を出すのでカセットボンベを加熱して爆発させる危険があります。絶対に使うのはやめましょう。
▼フライパン(底面の直径約20cm)
安定感があります。縁が上に向かって広がっているので、ボンベへの影響も少なくなりそうで好印象。
▼両手鍋(底面の直径約19cm)
こちらも安定感あり。ボンベとの距離もほどよくあるので安心。これぐらいのサイズがベストかも。
いろいろとのせてみて気づいたんですが、3つの五徳に四角いモノは安定しないんです。円形のモノならしっかりのっかってくれるのですが…。なので、ラージメスティンは少々不安。
ちなみに、最近キャンプで流行りの鉄板や石板、陶板、セラミックを使った焼肉器など蓄熱性のあるものは危険なので、絶対に使わないようにしましょう。燃料が火から近い器具の場合、熱さを保つモノは危険。もちろんこの「HOME&CAMPバーナー」もそうです。
とはいえ、鍋に使うのは余裕だということがわかりました。そこでせっかくなので、最近ハマっているコンビニのアレを火にかけてみることにしました。
■熱々を食べられるのがカセットコンロの利点
アルミ容器に入った冷凍鍋焼きうどん。昔はこの手のモノ、たくさんありましたよね。最近はめっきり減ってしまいましたが、直接火にかけて作るのがなんだか懐かしくて、最近よく食べるんです。テレワークのお昼ごはんとかにもオススメです。
しっかりのっかってます。火は点火ツマミの目印1つめあたりで十分。最大にすると、少し火がはみ出ました。
ものの10分と経たずに完成。熱々をはふはふしながらいただきました。
夜は、以前から定番のローソンで売っている冷凍ホルモン鍋。
煮立ったところで豆腐1/4丁を投入し、再度煮立ったらビールといっしょにいただきます。美味いんだな、これが(笑)。
* * *
家でもキャンプでも使えるカセットコンロには、「カセットフー マーベラス」などいくつか定番がありますが、そこに新たな選択肢として登場したスノーピークの「HOME&CAMPバーナー」。
使わない時も場所を取らないということは、持ち運び時にもそこまでかさ張らないということでもあります(決してコンパクトではない)。それに、収納時の道具感あるデザインも魅力です。
▲リビングに置いても違和感なし(カラーは他にブラックとシルバーがある)
カセットコンロというと、冬の鍋の時におもに引っ張り出してくるというイメージがありますが、これならファミリーキャンプやグループキャンプでも活躍してくれること間違いなし。
最近はキャンプの燃料を、手に入りやすいカセットボンベ(CB缶)に統一している人も増えています。だったら、大人数用に「HOME&CAMPバーナー」をひとつ持っておくのはアリかもしれません。
▲ちなみにケースは既に持っていたオレゴニアンキャンパーの「セミハードギアバッグ Mサイズ」があったので使うことに
▲「HOME&CAMPバーナー」とロゴスのシートとカセットボンベ1本をまとめて入れられた!
>> スノーピーク
(取材・文/円道秀和<&GP>)
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/283241/
- Source:&GP
- Author:&GP
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