ノイキャン付きゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」は音に全力投球【イヤホンレビュー】

2020年の完全ワイヤレスイヤホンのキーワードである“ノイズキャンセル”。老舗オーディオブランド、ゼンハイザーから4月16日に発売となる「MOMENTUM True Wireless 2」(予想実勢価格:3万9900円前後)も、ノイズキャンセル対応になります。

2018年末発売の前モデル「MOMENTUM True Wireless」は、当時の完全ワイヤレスイヤホン最高クラスの高音質でしたが、第二世代となるこの「MOMENTUM True Wireless 2」は、ハイエンドの価格帯で流行りのノイズキャンセルに対応。それでは実機レビューをお届けします。

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■屋外使用向けの高音質

注目ポイントはやはりノイズキャンセル対応ですが、前モデルと同じように見える外見にも変化があります。元々大柄なイヤホンですが本体サイズを2mm小型している…らしいです。

実際に装着してみると、耳を塞ぐデザインで小型化は気づきにくいかも。でも耳が小さい人の収まりは若干改善されている模様。片耳の重量は約6.3g。“Sennheiser”とロゴの入ったデザインはクール。IPX4と防滴性能も確保しています。

老舗らしいこだわりがあるのが同梱するイヤーピースで、XS/S/M/Lと小型タイプが豊富。見た目には大きめの「MOMENTUM True Wireless 2」ですが、女性の耳でも装着できる工夫もなされています。

イヤホンでの操作はタップ。左に曲送りなど、右にノイズキャンセルや外音取り込みなどの操作が可能。長押しで音量操作にも対応します。

再生可能時間は本体のみで7時間、ケースでプラス6時間。ケースにファブリック素材を用いるところは欧州ブランドらしさかもしれません。

気になるノイズキャンセル性能ですが、技術的にはハイブリッドではなくアクティブ+パッシブという簡易的な形式。実際に効果を試してみても騒音低減効果は控えめ。屋内で試してもエアコンの騒音も完全には消えません。

電車の中でも使ってみましたが、走行時の重低音の騒音も、窓のガタガタとする音も、エアコンの騒音も、全て聞こえてしまう範囲内でボリュームダウンする程度。騒音低減による違和感がほとんどないというところは美点です。

なお、外音取り込みはマイクを向けたようにハッキリと周囲の音を取り込むので、常時オンにせず、必要な時のみ使うモノですね。音途切れはなく、接続性は上々です。

 

■前モデルとは異なる音の系統

iPhoneと組み合わせて宇多田ヒカル『あなた』から聞いていきます。鮮やかでクッキリとした高域を立てた歌声と共に、密度感ある音空間で楽器も鳴らす情報量豊富なサウンド。低域は押し出しのパワーで再現するタイプです。BrunoMarsの『24K Magic』の男性ボーカルもノリよくクッキリ聴かせる歌声で、声の響きやドラムまで表現力は豊かです。静かな室内よりも騒音のある電車や街なかで聴く方がサウンドの印象がよく、屋外向けの高音質に表現力をプラスした万能型です。

なお、GALAXYで試したaptXでは、音のアタックをより自然につつ、高域までのレンジ感はそのままのサウンドで聴かせてくれます。

ちなみに、スマホ用アプリ「Smart Control」を使うと音バランスのイコライジングができるので、遊び甲斐もなかなか。

イヤホン業界では老舗のゼンハイザーですが、「MOMENTUM True Wireless 2」は音質の系譜としては新しい“MOMENTUMシリーズ”の系統ですね。ワイヤレスイヤホンに求められる音を意識して作ったモデルだと思います。ノイズキャンセルはオマケ程度としても、屋外リスニング向けに作り込んだ高音質は流石です。

>> ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」

 

>> [連載]イヤホンレビュー

(取材・文/折原一也)


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