NASAとSpaceXによる初の有人宇宙飛行は5月27日に決定

NASASpaceX(スペースX)は、米国内から史上初めて民間宇宙船に宇宙飛行士を乗せて打ち上げる日時を決定した。米東部時間5月27日午後4時32分(日本時間28日午前5時32分)の予定だ。ケネディ宇宙センター内のSpaceXの39A発射施設から打ち上げる。以前、ミッションの予定時期は5月中旬から5月下旬と発表されていたが、ついに宇宙飛行士のRobert Behnken(ロバート・ベンケン)氏とDouglas Hurley(ダグラス・ハーリー)氏を国際宇宙ステーションへ送る最初の打ち上げ希望時刻が決まった。

この打ち上げは、NASAのコマーシャルクループログラムにおける最初の有人ミッションだ。民間との​​パートナーシップを通じて、米国の打ち上げ能力を取り戻すことを目指している。SpaceXとBoeing(ボーイング)の両社が参加し、それぞれ独自に打ち上げロケットと有人宇宙船を開発している。SpaceXはBoeingに先行し、この段階への到達に必要なすべてのステップを終えた。Demo-2と呼ばれるこのフライトは、厳密にはまだテストプログラムの一部だが、NASAの宇宙飛行士が長期滞在のために国際宇宙ステーション(ISS)を訪れる。滞在期間はまだ決まっていない。

今回の最終テストでは、ロケットの発射台、地上の運用施設、軌道システム、宇宙飛行士の手順など、「Crew Dragon」(クルードラゴン)と「Falcon 9」(ファルコン 9)の発射システムを一つ一つ検証する。すべての検証が正常に完了すると、クルードラゴンはフルオペレーションの認証を受け、ISSへの宇宙飛行士の定期的な移送サービスを開始できる。

ミッションでは、ベンケン氏とハーレー氏を乗せたCrew Dragonが打ち上げられて軌道に乗り、約24時間後にISSに接近する。宇宙船はステーションと完全に自動でドッキングするよう設計されている(前回までの無人デモミッションでも同じ)。その後、ベンケン氏とハーレー氏が下船してISSクルーのメンバーとして参加し、軌道科学プラットフォームの研究を行う。

ミッションを遂行するCrew Dragonは軌道上に約110日間滞在できるよう設計されているが、実際の滞在期間は打ち上げ時の準備状況よる。完全稼働バージョンのCrew Dragonは、少なくとも210日間の滞在を想定して設計されており、NASAの3人と日本の宇宙機関の1人を含む4人の宇宙飛行士がすでに決まっている。すべて順調に進めば今年後半となる見込みだ。

Demo-2のCrew Dragonは、ISSを出発する準備ができたら、ベンケン氏とハーレー氏を乗せてISSから自動的にドッキング解除し、地球の大気圏に再突入し、制御を保ちながら大西洋に着水する。SpaceXの船がCrew Dragonを回収し、フロリダに持ち帰る。

NASAとSpaceXは、新型コロナウイルスによる世界的な危機が進行する中で、すべての人と同様にさまざまな課題に直面している。だがNASAのアドミニストレーターであるJim Bridenstine(ジム・ブリデンスティン)氏は「 ISSにおける米国のアクセスとプレゼンスを保つことが非常に重要だ」と述べており、このミッションを継続するべく追加措置を講じている。

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(翻訳M:Mizoguchi


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