キャンプでは地味めな存在ですが、あるとないとじゃ大違い、間違いなく重宝するのが防水生地のバッグです。
雨、雪、湿気から道具を守ってくれるすぐれもの。たとえ防水性のあるスマホやカメラであっても濡らしたくはないし、寝袋や着替えが濡れたら最悪。
レジ袋、ブルーシートでも代用できますが、ちょっと気分が上がりません。ほんの少しブルーになる雨キャンプだからこそ、カッコイイ防水素材のバッグでテンション上げたい!
いろいろなバッグが販売されていますが、キャンプでも自宅でも街でも使えると評判なのがハイタイドの「タープバッグ」。2013年頃より広まったターポリン製のバッグです。
S(1800円/税別)、M(2200円/税別)、L(2700円/税別)の3種類で、新色のグレー、ベージュを含めて全12色。落ち着いた色合いからポップなイエロー、オレンジ、ブルーまでそろっています。
でも、サイズとカラーを選べるだけではキャンパーの支持を得られません。ほかの防水生地バッグと何が違うのでしょう?
■容量70Lでもぺたんこ収納
Sサイズはお風呂バッグに便利な容量16L。Lサイズはランドリーバッグ向きの容量70Lでなんでもポンポンいれられます。
収納サイズはS:15×14.5×4cm、M:19×19.5×5cm、L:23×20×5cm。もっともこれは店舗販売用のパッケージのサイズです。ターポリン製だから底を内側に半分に折りたためばフラットになります。その後は、くるっと丸めても、半分にたたんでもよし。
使用サイズは、S:φ28×H36cm(容量16L)、M:φ36×H45cm(容量35L)、L:φ45×H48cm(容量70L)。Lなら濡れたタープやテントのフライシートをガサッといれられるサイズです。
■ターポリン製で汚れや水に強い!
ヨットの帆やビルの垂れ幕、トラックの幌なんかにも使われているターポリン製。完全防水ではありませんが、すぐに水が染みることはありません。
しなやかなターポリン製で、どこにも縫い目がありません。縫い目がほつれる心配はないし、表面を樹脂コーティングしているので汚れが付着しづらい! 気兼ねなく地面に置けます。
公式サイトには「完全防水ではありません」とありますが、短時間であれば水を入れても漏れることはありません。
ハンドル取り付けのために縁が大きく内側に折り返されており、なおかつハンドルは二重、三重に圧着されています。
ハンドル部分はほかのところよりも硬めで、頼り甲斐あり。よほど大きな手でない限り、甲までしっかり入ります。
気になる耐荷重ですが、メーカーであるハイタイドが水を入れて検証したところ、それぞれ満水にして持ち上げても問題なかったそう。つまり、Sは16kg、Mで35kg、Lは70kgが目安というわけです。とはいえ、16kgのものを片手で持つって相当重い! 通常、少し重くても片手で持てるのは3kgほど、両手でも6kg程度ですから、バッグとして使うなら十分タフだということです。
キャンプで使う場合は、重量よりも、鉈やナイフといった鋭利なもの、消したばかりのバーナーのゴトクなど高温に注意しましょう。
Lのみ、穴空きのハンドルではなく、ランドリーバッグみたいに両手でしっかり持てるようになっています。
Lは縁が一重。コシがなく、くしゃっとして自立しづらいのですが、片側に折ってふたがわりにしやすいというメリットがあります。
Lサイズを自立させたいなら、縁を折る。たったこれだけですがしっかり形をキープします。
■お風呂バッグから撤収までアイデアいろいろ
濡れに強く、持ち運びやすいハンドル付き。道具の保管から洗い物、ゴミの分別ほかいろんな使い方ができます。
Sサイズには1〜2人分の着替えとタオルなどのお風呂セットが余裕で入ります。入浴後の濡れたタオルやシャンプーを無造作にいれて持ち運べますね。
水辺に遊びにいくときは、着替えと靴を入れて持っていき、帰る前に「タープバッグ」に真水をくんで足と水着を軽く洗い、そして「タープバッグ」におもちゃと水着をいれて持ち帰る…なんてこともできます。シンプルなデザインなので、街歩きに使っても悪目立ちしませんよ。
着替えや寝袋、スマホやモバイルバッテリーを「タープバッグ」に入れて持っていけば、雨の日のキャンプも安心です。クルマからサイトに移動させるときにうっかり濡らすのを防げますね。
自立するし汚れにくいのでキャンプサイトに複数並べてゴミの分別に役立てて。ハンドル付きだからそのまま収集場所に持っていけます。
ほかにも、食べ終わった食器を炊事棟に持ち運ぶ際にも重宝しますよ。
「タープバッグ」は持ち運べるだけではありません。置き場所に困る折りたたみ傘用の傘立てに。地面に置いて、いつの間にか傘がドロドロになって嫌な気分になるのを防げます。
キャンプサイトではスニーカーの保管、帰りにはドロドロに汚れたブーツや長靴を収納するなんて使い方も。ウェーダーやウェットスーツの収納にも使えそう。
湿気から守りたい薪、炭なんかの保管にも重宝します。薪のように重くて長いものは、自立するS、Mサイズのタープバッグでも不安定になりがち。上部を折り返すことでより倒れにくくなります。
収穫体験もキャンプの醍醐味。手に入れた泥付き野菜、みずみずしい花の持ち運びや保管にもタープバッグが使えます。
花や葉物野菜は水に浸けたくなりますが、タープバッグは完全防水ではないので、1日、たっぷりの水を入れっぱなしにしておくとじんわり染みることも。ボタボタ流れ落ちることはないけれど、テントの中など濡れて困るところでは水をいれっぱなしにしないほうが無難です。
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完全防水ではないし、ふたもありません。防水バッグとしては完全ではないかもしれませんが、でも、だからこそ自宅から街歩き、ビーチ遊び、キャンプまで、いろいろなシーンで使える器用さがあるんです。
>> ハイタイド
取材・文/大森弘恵
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/299967/
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