麻薬王として知られる故パブロ・エスコバル氏の義兄が、Appleに対して26億ドル(約2,800億円)もの巨額訴訟を起こしました。使用しているiPhoneのセキュリティ脆弱性によって被害を被ったことが理由です。
人気ドラマ「ナルコス」の義兄
コロンビアの麻薬王こと故パブロ・エスコバル氏の名前を一度は耳にしたことがあるかも知れません。同氏はNetflixで「ナルコス」としてドラマ化までされています。今回Appleに対して26億ドルの訴訟を起こした人物は、彼の義兄にあたるロベルト・エスコバル氏です。
同氏によると、2018年4月にiPhone Xを購入した際、Appleのサポートアドバイザーから「iPhoneは情報を抜き取られきません。市場で流通する中では最もセキュリティの高いスマートフォンです」と勧められたそうです。自分や家族の身に危険が及ぶことを警戒する彼は、安全なスマートフォンを探し求めていました。訴状では、アドバイザーが「iPhone Xをハッキングすることは不可能」で「簡単に情報を抜くことはできず、今後も決してない」と断言したとされています(実際には正規のAppleスタッフがここまで断言するとは考えにくく、エスコバル氏の勘違いである可能性が高いと思われます)。
「脆弱性はない」はずなのに
ところが2019年1月、エスコバル氏はディエゴと名乗る人物から殺人脅迫のメールを受け取ります。そこにはFaceTimeを通して住所を発見したと記されていました。
不審に思った彼は、インターネットでiPhoneの脆弱性について調べたところ、FaceTimeのセキュリティ欠陥について記載されたWebサイトを発見してしまいました(彼が指摘する、受信側が応答する前に受信者の音声が発信者に聞こえてしまうFaceTimeのバグは、すでにiOS12.1.4で修正されています)。
この脅迫によってエスコバル氏は「20億ドル(約2,100億円)を超える」精神的苦痛を被ったと主張、Appleによる断言が原因だとして、合計26億ドルを同社に対して請求するに至ったというわけです。
Forbesによると、Appleからのコメントはまだ得られていないそうですが、同社が一体どのような反応を見せるのか気になるところですね。
Source:Forbes
Photo:Netflix
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-291990/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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