B&Oのスピーカーフォンを使うとZoomの声がブリリアントに輝いてくる

テレワークで欠かせないZoomなどのサービスを用いたオンラインミーティング。相手の声を聞き取りやすく、そして自分の声を聞かせやすくする特効薬となるのがB&Oの「Beosoud A1 2nd Gen」だ。本来は音楽再生向けのBluetoothスピーカーだが、内蔵マイクの品質とノイズキャンセルの精度が高く、声を捉える機器としても大活躍する。

諸行無常サイクルの早いオーディオデバイスの世界

アルミメッシュでカバーされたエンクロージャー内には、3.5インチウーファー1機、0.6インチツイーター1機のほかに、3機のラインアレイマイクが組み込まれている。

こういってはなんですが、オーディオの世界は移り変わりといいますか流行り廃りといいますか、トレンドの神様がどんどん変貌していく。「昨日よりも使いやすいもの」が次々と台頭してきては、古きアーキテクチャが色あせていく。諸行無常サイクルが速い世界だなあと常日頃から感じてきました。

ここ数十年の動きを振り返ると、媒体のトレンドがテープ、CD、MP3からストリーミング配信と変わっていったことから、いつしかプレーヤーの世界ではスマートフォンが音楽の中心に座している時代となりました。マンションなどの集合住宅では据え置きのフルサイズオーディオを楽しめる環境が作りにくいため、そのスマートフォンを家でもオーディオ機器として使う人こそマジョリティ。

確かに使いやすいですスマートフォン。新しいサービスもいち早く対応しますし、新しいアプリによってUIも進化していってる。

スピーカーもアンプ別体式のパッシブスピーカーは影を潜め、ケーブル1本で接続できるパワードスピーカーから、バッテリー内蔵でワイヤレス接続できるBluetoothスピーカーへとトレンドが移り変わり、現代はさらにスマートスピーカーが主流となりつつあります。

確かに使いやすいですスマートスピーカー。「アレクサ、流行している音楽かけて」で最新ヒットチャートがわかるんですもん。

複数のデバイスを組み合わせるのが好きな身としては、忸怩たる思いもあるんですけど、ね。限られた空間のなかでクオリティ・オブ・ライフを高めていくには、多機能1ボディなデバイスを使いこなしたほうがいいのは真っ当なことですし。

と、考えていました。メーカーよりお借りした「Beosoud A1 2nd Gen」(実勢価格2万9900円)を使ってみるまでは。

スピーカー内蔵Bluetoothスピーカーの新しい価値

WIndowsのSwiftペアや、AndroidのFastペアに対応。数多くの機器とのペアリングがカンタンに行える。

手を広げたくらいの直径を持つBeosoud A1 2nd Genは、スタンダードなモノラルBluetoothスピーカーです。薄型ながらサウンドはダイナミズムがあふれるもの、B&Oらしく高剛性なアルミメッシュのスピーカーグリルも備え、アウトドアでの利用にも適したモデルです。

360度に音を繰り出せる構造は確かに使いやすそう。しかしこういった主体部の個性は、前モデルであるBeosoud A1も満たしていました。

Beosoud A1 2nd Genとなってどこが変化したのでしょうか。高いレベルの防塵防滴性能、バッテリー容量の増加、マイク内蔵でスマートフォンを介してのAmazon Alexaボイスコントロールが可能と、順当な進化を感じられます。られるのですが…どうも、マイクの存在に最も強烈なスポットライトが当たっている気がしてなりません。

スピーカーとマイクが一体となったガジェットにスピーカーフォンと呼ばれるものがあります。ビデオチャットなどのテレカン時、相手の声はスピーカーで聴きながら、自分の声も捉えてくれる周辺機器です。

プレミアムオーディオのB&O製品をオンラインミーティング用途で使うのはもったいないかも?と思いつつ、Zoomに使ってみると目の覚めるような衝撃が! スマホやタブレットでビデオチャットしているときよりも声が鮮明でイケボ祭り。こちらの声も「普段より滑舌がよく聴こえる」と印象UPです。

Wi-Fiで接続して、情報デバイスとして機能するスマートスピーカーではなく、PCやスマートフォンのオーディオデバイスとなるBluetoothスピーカーの新しいメリット、もしかして生まれちゃったのではないでしょうか。

Zoomなどサービス側のノイズキャンセリング機能をOFFにする

PCとの組み合わせで使うのが効果的だが、スマートフォンが搭載している音声用ノイズキャンセリング機能を利用してもいい。

もともとZoomなどのサービスは、ソフトウェア的に音声から雑音を消すノイズキャンセルフィルターをかけています。この機能があるため、エアコンやPCのファンノイズ、キーボードのタイプ音などが聞こえにくくなり、発言している人の声がクローズアップされたかのように聴こえるのですが、音のエッジが丸く、鈍くなり、閉塞感あるサウンドに変わりがち。また喋り始めの声が聞き取りづらいし、電波状態が悪いときの電話のように、声がシュワシュワとしたデジタルトーンになることもあるんですね。

 

そこで、Zoom側のノイズキャンセリング機能はOFF(オーディオ設定の「自動で音量を調整」をOFF、「ミーティング内オプションをマイクから”オリジナルサウンドを有効化”に表示」をON、「連続的な背景雑音の抑制」「断続的な背景雑音の抑制」を「無効化」)。かわりにNVIDIA RTX Voice(Windows、RTXシリーズGPUが必要)やAU Lab(Mac)、OBS(Windows/Mac、映像・音声配信アプリ)など、より精度の高いor細かくチューニングできるノイズキャンセリングソフトウェアを使うことで、Bluetooth接続のスピーカーフォンの通話音質を高めることができます。

ノイキャン機能をもったヘッドセットと戦えるか

ベランダやテラスなど、雑音が多い場所でも快適な音質でミーティングできる。

今回紹介オンラインミーティングの音声品質向上テクニックですが、ぶっちゃけるとBeosoud A1 2nd Genでなくても利用できるテクニックです。より高音質化を目指すなら、ボーカル用のダイナミックマイクとオーディオ用ヘッドホンを組み合わせたほうがいい。けれども、このスタイルはオンラインミーティングできる場所が限られるというデメリットがあります。

あらかじめ会議向けとして作られたスピーカーフォンは、Beosoud A1 2nd Genよりも通話音質面で高みを目指せるアイテムかも。音声のノイズキャンセリング機能を持ったタイプもあるのがポイントです。しかし音楽再生品質はいま一歩なのが残念。

通話も、音楽も、ハイクオリティ。それでいて場所も選ばないとなると、完全ワイヤレスイヤホン型のヘッドセットが強力なライバルとなるでしょう。マイクの位置をより口元に近づけられるデバイスなので、そもそものノイズ対策がバッチリですし。

どのアイテムを選ぶかは、みなさまの好みとライフスタイルによってベストなデバイスが異なります。個人的にはヘッドホン・イヤホンのような耳への負担がなく、テレワーク中にBGMを流すことができて、オンラインミーティング時に良質な音声をもたらしてくれるBeosoud A1 2nd Genは推しのモデルですね。約3万円という価格も納得できるほどの効能をもたらしてくれますから。

B&O

 


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