自粛期間中、SNSでは「#おうちキャンプ」といって庭やベランダでBBQ(バーベキュー)をしていた人がいたようです。
キッチンがすぐそばにある自宅でのBBQはとても便利で、準備も片付けもとっても楽。ですが、住宅街では煙・におい、話し声が周囲の家に届き、それがもとでトラブルに発展しかねません。そもそもマンションなどの集合住宅では管理組合が火を扱うことを禁止している場合がほとんどです。
では、郊外であればどこでもいいのかというとそうでもありません。公園や駐車場、河原、ビーチなどで「バーベキュー禁止」と看板を掲げているところは多く、土地の所有者が禁止するほか、自治体が条例とし罰則を設けているエリアもあるのですから。
BBQをするなら、キャンプ場を日帰りで利用するか、「バーベキュー場」と指定されている場所を選んで。せっかくの楽しいBBQなんだから、トラブルは避けたいもの。河原など公共の場所を利用する場合は事前に自治体に問い合わせると安心です。
なお、「バーベキュー禁止」の看板がない場所を見つけても、上流で増水するとあっという間に逃げ場がなくなる中洲や、短時間に水位が上がって流れも速くなる川幅が狭い場所といった危険なエリアは避けましょう。そして地元の人に注意されたら素直に従って。
■ウィズコロナ時代のBBQ
BBQで食中毒になってツラい思いをする人は、減少傾向ではありますが決して0ではありません。今年は新型コロナの広まりにより、例年以上に体調に気をつける必要があります。一体どうすればいいのでしょう?
▼食材は風通しのよい日影に置いたクーラーボックスで保管
気温が高い今の時期、生の肉や魚介、サラダなどをテーブルの上に放置しておくとどんどん細菌が増えていきます。食材はクーラーボックスの中で保管するのが基本です。ちなみに、クーラーボックスは氷や保冷材が溶けてしまうとただの箱。ケチらず適切な量の氷を用意して。
▼アルコールでこまめに除菌
アルコールスプレーと手ぬぐい、石けん、虫除けをセットで用意するのがウィズコロナ時代のBBQマストアイテムです。食中毒とコロナ対策として、バーベキューの前、トイレの後は石けんで手を洗い、アルコールスプレーで消毒。もし、手にケガをしているならビニール手袋をすることで食中毒の危険を減らせますよ。
▼食材をよく焼き、焼き上がったらすぐ食べる
鶏肉、豚肉はもちろん、牛肉でも病原体が付着しているので中心部まで火を通して。二枚貝もノロウィルスを死滅させるために中心部まで火を通しましょう。また、よく火を通した肉でも、火から下ろしてそのままにしておくと細菌が増えかねないので食べきる量の食材を焼くことも大切。
▼食材を網にのせるトング、取り分け用トングを分ける
火を通す前の食材に触れたトングや箸、皿、まな板・包丁は、焼き上がった食材に触れないように。とくにトングは炭用とも間違えやすいので、形が違うものを用意するか、目印をつけておくと安心です。
▼食器は自分専用の目印を
たとえ家族であっても、今の時代は食器の共用を避けた方が無難。シェラカップや食器セットは見分けが付きにくいので、シールやマステで目印を付けると自分が使っているものだとわかります。
■今年は家族、カップルでの静かなBBQを楽しんで
SNSで参加者を募集する、仲間たちと集まるBBQパーティーは楽しいイベントですが、その分、食中毒やコロナの感染拡大につながるので今シーズンはガマン。
そもそもBBQが嫌がられる原因は、違法駐車やゴミの放置、騒がしいなど、地元の人が迷惑に思うことが多発しているから。ほかにも飲酒運転や酔ったまま水に飛び込む、炭を消火しないで放置するなど、後先考えない行動は事故のもとになります。
そしてゴミは持ち帰るか、BBQ場の指示通り分別。
河原など炭捨て場がない場所では火消しつぼを用意して持ち帰ります。火消しつぼがなくても、ダッチオーブンや飯ごう、大きめの缶など密閉できるものであれば炭を消火して持ち帰れます。
家族、友だち数人とともに近くのBBQ場でまったりと過ごす。そんな2020年流のバーベキューを楽しもうではありませんか。
<文/大森弘恵 写真/大森弘恵、田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/311744/
- Source:&GP
- Author:&GP
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