【特集】夏の最新ヒット傑作モノ
コンパクトなボディにさまざまな機能を集約し、維持費も抑えられることから数年前からブームとなり、それが定着した“軽キャン”こと軽自動車のキャンピングカー。現在は趣味や嗜好に合わせた個性派モデルが数多く登場している。そこでこの夏オススメの最新モデルなどを、Webサイト「キャンピングカーナビ」の編集長を務める渡辺圭史さんに聞いた。
キャンピングカーナビ編集長 渡辺圭史さん
アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして独立し、Webサイト「キャンピングカーナビ」編集長を務めながら、さまざまなメディアで活躍中
■コンパクトながらユーティリティに優れている
数年前から軽キャンが注目されているが、ユーザーはどういったところに魅力を感じているのだろうか。オーナー取材も多いという渡辺さんに伺ってみた。
「軽キャンの魅力は、まずコンパクトで運転しやすいこと。特に旅行中は知らない道を通るので、狭い道への不安が少ないのは大きなメリットです。またコンパクトながらスペースユーティリティに優れている点もポイントですね。脚を伸ばして寝られますし、少人数であればあまり不満も出ないと思います。加えて自動車税も軽自動車扱いなので、維持費が抑えられるのも魅力といえるでしょう」
また最近は車種が一気に増えてきたという。
「機能性やデザイン性を追求するモデルが増えています。例えば、インディ727は大型のキャンピングカーと同じ手法で作られているので、断熱性に優れているのが特徴です。またアメリカンテイスト溢れるレジストロなどは、デザイン性が高く女性にも人気ですね。キャンピングカーにとって重要な “電気” を強化したモデルもありますよ」
多様化が進む軽キャンパー。今回セレクトしてもらったオススメの中には、きっと気になる一台が見つかるはずだ。
1. ヨーロピアンテイスト溢れる高機能モデル
インディアナ・RV
「インディ 727」(315万1500円〜)
ヨーロッパのキャンピングカーに使われている素材と同じ断熱性の高いパネルを採用し、車内はいつでも快適な空間に。インテリアは落ち着いたモダンデザインの家具で統一されている。高機能軽キャンパーをスマートに乗りこなしたい人におすすめ。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3390×1475×1990mm
●乗車定員:4名(就寝定員:4名)
●主な装備:サブバッテリー、上部就寝部パネル、室内照明
▲ポップアップルールを立ち上げると、室内が一気に広がる。天窓からも光が差し込むので、室内は明るい
▲ポップアップルーフ部分に床板をつければ、部屋として使える。メッシュの窓が付いていて通気性も高い
▲リアシートを展開して、マットを敷き詰めれば、キャビン全体がベッドに。大人2人でも余裕のスペース
2. ウッディなインテリアでアメリカンテイスト満点
M.Y.Sミスティック
「レジストロ」(352万円〜)
軽量フレームに特徴的なテキスタイルのアルミパネルを採用。室内はウッド調で統一され、アメリカンな雰囲気が漂う。他の軽キャンとは明らかに異なる特徴的なスタイルで、デザイン性にこだわりを持つおしゃれ派も納得のモデル。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3850×1770×2500mm
●乗車定員:5名(就寝定員:2名)
●主な装備:サブバッテリー、バンクベッド、室内照明
▲L型ベンチレイアウトと大きな窓が特徴。写真は特別仕様のトリプルパッケージ。落ち着いたウッディ調のデザインだ
▲リビングエリアは、マットを置くだけの簡単セッティングで、フルフラットのベッドレイアウトになる
▲運転席の上部も、室内エリアとして利用できる。荷物置きに使ったり、子供2人用のベッドとしても使える
3. ソーラーパネルを標準装備し電装システムを強化
岡モータース
「ミニチュアクルーズSV」(280万5000円〜)
サブバッテリーを2個搭載し、出力225Wの大きなソーラーパネルを標準装備する電気特化モデル。インテリアはホワイトで統一され、清潔感のある空間が広がる。正弦波1500Wインバーターを装備し、旅先でも電気製品を思いっきり使いたい人にぴったり。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3395×1475×1940mm
●乗車定員:4名(就寝定員:2名)
●主な装備:サブバッテリー、ソーラーパネル、電子レンジ
▲ホワイトで統一されたインテリアで広がりを感じる。ベッドはフルフラット展開で大人2人が就寝可能
▲コンパクトなシンクと、その上部に収納式のミラーが装備されている。朝の洗面スペースとしても便利
▲延長できるシャワーヘッドをクルマの外に向けて装着できるので、アウトドアでの利用にも重宝する
4. さまざまな趣味に対応できる万能タイプ
ホワイトハウス
「N-VAN COMPO POP」(223万7400円〜)
ホンダN-VAN最大の特徴である助手席後ろのピラーレスを活かして、広々としたベッド展開を可能にしたモデル。ホンダアクセスとのコラボモデルを手掛けるメーカーだけに、純正品のような仕上がり。純粋なN-VAN好きも納得の軽キャンだ。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3395×1475×2000mm
●乗車定員:4名(就寝定員:4名)
●主な装備:ポップアップルーフ、室内照明、ドライブレコーダー
▲コンパクトにまとめられたサイドシェルフにシンクを装備。すぐに使うタオルなどの収納に便利な棚付き
▲ポップアップルーフを上げ、オプションのカーテンを装着すれば、完全にプライベートな個室が完成する
▲サイドの大きな開口部を活用して、広々としたベッドエリアを確保した。ピラーがないので乗り降りもラク
5. 軽量設計で力強い走りが頼もしい
バンショップミカミ
「テントむし」(303万9300円〜)
軽キャン界のロングセラーモデル。マイナーチェンジを繰り返し、ユーザーの使いやすさを追求してきた。軽量ボディの走りには定評があり、普段使いにもストレスを感じることがない。仕事にもレジャーにも、毎日乗りたくなってしまうモデルだ。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3390×1470×1980mm
●乗車定員:4名(就寝定員:4名)
●主な装備:サブバッテリー、冷蔵庫、2段ベット
▲レイアウトは前向きシート、横向きベンチシート、シートレスの3タイプがある。リアは広い荷室にもなる
▲ポップアップルーフの床面積が広く取られている。着替えの時など、車内で立てるのはありがたい
6. 高出力電源を装備した給電システム搭載モデル
オートワン
「給電くんポップアップルーフ」(242万8800円〜)
軽キャンに蓄電することをコンセプトに開発。ソーラーパネル、インバーターを標準装備し、AC100V出力コンセントが外側にも付いている。いつでもどこでも電気を使いたい人にはおすすめのモデルだ。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3395×1475×1980mm
●乗車定員:4名(就寝定員:4名)
●主な装備:サブバッテリー、ソーラーパネル、外部入出力コンセント
▲木製ヨットのような高級感が漂うインテリア。ポップアップルーフにより、軽自動車とは思えない広さに
▲軽量木材で作られた吊り下げ収納庫。両サイドとリア側にあって、旅の小物をたくさん保管できるのが◎
7. 本格モーターホームを目指したこだわり派
フィールドライフ
「バロッコ」(354万2000円〜)
ぜいたく装備を詰め込んだ本格的な軽キャンパー。自社工場の職人の手によって作り上げられた純国産で、高い品質を誇る。ボディカラーは8種類もあるので、自分好みの1台を見つけられるだろう。装備からデザインまで、とことんこだわりたい人向け。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3395×1480×1980mm
●乗車定員:4名(就寝定員:4名)
●主な装備:サブバッテリー、14L冷蔵庫、アクリル2重窓
▲エントランス横にシンクとキッチンスペース。網戸付きアクリル2重窓で、1年を通して快適に過ごせる
▲横向きベンチシートにスライド式テーブルが基本レイアウト。写真は特別仕様車両のシートファブリック
8. 大型キャンピングカーの品質をコンパクトに凝縮
VANTECH
「ルネッタ」(288万4200円〜)
大型の高級キャンピングカーを製造するメーカーが、その技術を惜しみなく投入した軽キャン。曲線を取り入れたエレガントな家具に、計算されたライティングが心地良い。コンパクトでも、妥協を許さず高品質を求める人におすすめできる1台。
「SPEC」
●全長×全幅×全高:3395×1475×1910mm
●乗車定員:4名(就寝定員:2名)
●主な装備:庫内照明付き上部吊り棚、100Vコンセント、ステンレスシンク
▲リア上部に曲線を描いた収納庫がある。庫内を照らすライトまで装着されている
▲間接照明で優しい光に包み込まれる。家具の質感とともに、リラックスムードが盛り上がる
※2020年7月6日発売「GoodsPress」8月合併号掲載記事をもとに構成しています
<取材・文/刈込雄一>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/312166/
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