TikTokなど中国アプリ、法律での禁止も視野に〜自民党議員連盟が検討開始

TikTok
 
TikTokなど中国製アプリによって個人や政府の情報が中国に流出するおそれがあるとして、自民党の議員連盟が利用制限や法律による規制も視野に入れた検討を開始しました。

法律による規制も含めて検討

若者を中心に人気のスマホアプリ「TikTok」をはじめとする中国製アプリなどによって、利用者の個人情報や政府の情報が中国政府に渡される危険性について、自民党の甘利明税調会長が会長を務める「ルール形成戦略議員連盟」が7月28日に専門家を招いて意見を聞き、検討を行いました。
 
想定されているのは、「TikTok」のほか「微信(WeChat)」などの中国企業によるアプリのほか、ウイルス対策ソフトや情報システムなどの製品です。
 
会合では、アプリなどの利用規制に向け、政府に法整備を求める方針が確認されています。議員連盟は、9月にも提言をまとめて政府に申し入れるほか、利用者に注意を促す方針です。

自治体との連携により政府の情報流出の可能性、専門家が指摘

会合に出席した専門家は、日本の自治体が若者へのアピールのためにTikTokとの連携を発表していることを問題視し、政府の情報が流出する可能性もある、と警鐘を鳴らしました。
 
NHKによると、TikTokを運営するByteDanceの日本法人は、中国政府にユーザーデータを提供したことはなく、要請されても提供することはない旨の声明を出しています。

アメリカで利用禁止を検討、インドは既に使用禁止

中国との緊張関係が高まっているアメリカでは、TikTokなどの中国製アプリの使用禁止が検討されています
 
6月に中国と武力衝突しているインド政府は、すでにTikTokを含む中国企業によるアプリ59点の使用を「安全保障上の脅威」を理由として禁止しています。
 
米メディアCNNは、専門家らの意見をまとめ「情報流出の直接的な脅威になるかは不明だが、プロパガンダやフェイクニュースの流布など間接的な脅威となる可能性はある」と報じています
 
先日は、iOS14ベータをインストールしたiPhoneで文字入力すると、TikTokアプリがクリップボードの内容を常時取得している様子がiOS14の通知で明らかになり、TikTokはスパム対策のための動作であり、アプリの仕様を変更すると説明しています。
 


 
 
Source:NHK, 朝日新聞
(hato)


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