調査会社Canalysは、2020年第2四半期(4月〜6月)のアメリカ国内のスマートフォン出荷台数を発表しました。iPhoneシリーズがシェアトップで、同四半期としては出荷台数の記録を更新しています。
米国内出荷数は前年同期比5%減も、直前期より11%増
Canalysによると、2020年4月〜6月におけるアメリカでのスマートフォン出荷台数は3,190万台で、前年同期比で5%減少しました。しかし、直前の2020年1月〜3月と比べると11%増加しました。
直前期と比較して出荷台数が増加した理由についてCanalysは、中国の生産能力が3月に回復し、5月〜6月にかけて米国内で店舗の営業再開が続いたことを挙げています。
iPhone11の出荷台数、前年同期のiPhone XRより10%増
メーカー別では、AppleのiPhoneシリーズが出荷台数1,500万台でシェア47.1%と、2位のSamsungの2倍以上の台数を出荷しています。
Canalysは、iPhoneシリーズの中ではiPhone11の出荷台数が最も多く、前年同期のベストセラーiPhone XRよりも15%増えている、と分析しています。
さらに、4月にiPhone SE(第2世代)が投入されたことで、4月〜6月期における米国内iPhone出荷台数の記録を更新しています。
平均販売価格は前年同期比10%ダウン
一方、新型コロナウイルスの感染拡大による失業者の増加など、経済の回復が見通しにくい状況により、消費者がスマートフォンへの支出を抑える傾向にある、とCanalysは指摘しています。
シェア2位のSamsungはフラッグシップのSシリーズではなく、A10やA20といった低価格モデルが販売の中心となっています。
市場全体としては、販売価格400ドル(約43,000円)以下のモデルが存在感を増した影響もあり、平均販売価格は503ドル(約54,000円)と、前年同期比でおよそ10%低下しています。
アメリカで販売されたスマホの7割は中国製
2020年4月〜6月に米国内で販売されたスマートフォンのうち、約70%は中国で製造されたもので、前年同期の約60%よりも割合が上昇しています。
SamsungとLG以外のスマートフォンメーカーにとって、米中関係の悪化は、中国からの輸入品への高額な関税というリスクに直結するだけに、11月の大統領選挙の行方を固唾を飲んで見守る状況が続きそうです。
なお、Apple最大のサプライヤーであるFoxconnは、中国からインドや東南アジアへの生産能力移転を進めており、同社トップのリウ・ヤンウェイ会長は先日、「中国は『世界の工場』としての役割を終えた」と語っています。
Source:Canalys
Photo:Apple
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-306622/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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