ラフールと、GovTech領域に取り組むxID(旧社名:blockhive)は8月19日、ラフールの「心理的安全性」と「エンゲージメント」を可視化するツール「ラフールサーベイ」と、xIDのデジタルID(身分証)アプリ「xID」(クロスID。iOS版・Android版)との連携を発表した。xIDを利用してラフールサーベイにログインすることで「本当にユーザー本人がログインしているのか」「許可がおりている人間だけが結果を閲覧できているのか」を明確化できる。
2015年改正の「労働安全衛生法」から導入されたストレスチェック制度では、50人以上の労働者がいる企業と地方公共団体は1年に1回のストレスチェックの実施が義務づけられている。しかし、その結果は一般に個人ではなく企業に帰属しており、「個人データは、実施者である資格のある産業医・実施事務従事者だけが本当に閲覧しているのか」「不当に情報が共有され、人事評価などに用いられていないか」など、データ閲覧の明確化が行われていなかった。
ラフールサーベイは、2019年4月のサービスローンチから1年で550社の企業が導入しており、取り扱うメンタルヘルスデータが膨大になっているという。その中で、ラフールサーベイの認証をよりセキュアに構築することを考えた際、マイナンバーカードと連携した公的個人認証による本人確認や、多要素認証によるログインを可能とするxIDがあることの親和性を確認。今回の提携を機に、ラフールサーベイへのログインにxIDを採用し、不正アクセスやなりすまし被害からユーザーを守るとしている。
xIDを利用してラフールサーベイにログインすることで「本当にユーザー本人がログインしているのか」「許可がおりている人間だけが結果を閲覧できているのか」の明確化が可能となる。将来的には、以前受診したサーベイの結果をユーザー側の任意で医師に共有することも可能となり、初診であってもこれまでのデータをもとに最適な治療案を提案できるようになるという。
ラフールサーベイは、社員の心理的安全性とエンゲージメントを可視化できるツール。約3000社の従業員18万⼈以上のメンタルヘルスデータから、⼤学や臨床⼼理⼠の知⾒を取り⼊れた独⾃の調査項⽬を従来のストレスチェックに加えることにより、多⾓的な分析が可能。組織エンゲージメント・ハラスメントリスク・離職リスクなども含めた包括的な診断も行えるという。
2015年より長時間労働や職場環境による労働者のメンタル不調の予防を目的に施行されたストレスチェック項目も加味されており、かつ通常のストレスチェックだけでは見えづらい心の状態が可視化されることで、社員が安心して働ける職場環境を作り、人材の定着と組織改善につなげられるとしている。
xIDは、マイナンバーカードと連携することで、手軽に本人認証ができるデジタルIDアプリ。初回登録時にマイナンバーカードに格納されている基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)をスマートフォンのNFC経由で読み取り、マイナンバーカードとxIDを紐付ける。その後、連携するオンラインサービスのログイン用の暗証番号と電子署名用の暗証番号を設定し、利用時に認証・電子署名することで本人確認を完結。様々なオンラインサービスの安全な利用を実現する。
ラフールおよびxIDは、今回の協業によって、メンタルヘルス領域における安全性や利便性、そして相互運用性を大きく向上させることが可能となり、様々な社会課題を解決できると考えているという。
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- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/08/19/lafool-xid/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Takashi Higa
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