7月に2020年シーズンを開幕した米国のメジャーリーグベースボール(MLB)の全球場に、ソニーのグループ会社であるHawk-Eye Innovations(ホークアイ)のプレー分析サービスが導入された。
ちなみに、全球場とは、トロント・ブルージェイズが暫定的な本拠地としている米ニューヨーク州バッファローの球場を含む。
ファンにも新たな楽しみ方を提供する
ホークアイは、テニスやサッカー、ラグビーなど世界中で約25以上のスポーツ競技に対し、判定を補助するサービスや放送映像にビジュアル効果を追加するサービスなどを展開している企業だ。
MLBでは、2014年より審判判定に異議を唱える「チャレンジ」のときのビデオ判定システムの一部としてホークアイの審判判定補助システム「SMART Replay」を活用している。
そしてこのたび、MLBとホークアイは、MLBの全30球場と複数のトレーニング施設を対象とした複数年契約を締結し、同サービス導入に至った。
同サービスを通じて得られたデータは、MLBと所属の全30球団に提供され選手の育成や審判技術の評価などに活用されるとのこと。また、MLB独自のプラットフォームおよびGoogle Cloudと同サービスを統合し、試合の放送時に活用したり、MLBの公式サイトなどで実際の数値を公開したりとファンへの共有も可能となるようだ。
毎秒30コマのリアルタイム解析
ホークアイの画像解析技術とトラッキングシステムを活用した同サービスは、球場全体のボールや選手の動きをミリ単位で捉え、リアルタイムに解析する。
各球場に設置される高解像度ハイフレームレートカメラは12台。それらが撮影した映像を同期させて解析するため、これまでのトラッキングデータに加え選手の三次元骨格データの取得も可能となる。
そこから選手の姿勢や動きを毎秒30コマのリアルタイムで解析し、投手・打者のフォームや投球内容、打球・バットの軌道、野手や走者の動きなど、全てのプレーをより精密に確認・評価することが可能となるようだ。
MLBのチーフテクノロジーオフィサー ジェイソン・ガドキー氏は、同サービス運用に関して「運用を始めた今シーズン当初から、既に我々の期待値を上回る、素晴らしい成果が出ています。今後もホークアイと共に、このサービスをさらに発展させていけることを期待しています。」とコメントしている。
- Original:https://techable.jp/archives/135324
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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