本誌はリークしたPalantir(パランティア)のS-1書類を今も調べている。今日(米国時間8月21日)午前に本誌はPalantirの財務状況(未訳記事)について、売上、利益率、純損益などを検討した。
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同社顧客ベース、およびその集中度の高さは、TechCrunchがS-1リーク書類を読み始めて以来繰り返し話題になっているテーマだ。
Palanirの2020年前半終了時の顧客数は正確に125社である。Palantirによると、同じ政府機関や企業の異なる部署は別の顧客として数えている(たとえば、CDC[疾病管理予防センター]とNIH[国立衛生研究所]はいずれも保健社会福祉省の一部だが、個別に請求書を発行しており、計算上別の顧客としている)。
2019年末、Palantirの顧客平均売上は560万ドルだった。他の多くのSaaS企業と比べると途方も無い金額だが、その主な理由は、PalantirがSlack(スラック)やAmazon Web Service(アマゾン・ウェブ・サービス)のような、売上規模の大きくない中小企業でもサービスを利用できるようにする育成戦略をとっていないためだ。
過去10年間で、顧客当たりの平均売上は30%増加しているとPalantirは言っている。
おそらくもっとも気になるのがPalantirの売上集中度の高さだ。同社の上位3顧客(社名は非公開)は2019年の売上全体の28%を占めている。上位20社が全売上の67%を占め、その平均売上は2480万ドルに上る。
同社の売上の53.5%は政府との契約によるものであり、それ以外が民間顧客だ。
Palantirのリーク書類によると、売上の40%が米国内で60%が海外で発生している。同社は、150カ国に顧客がいると言っている(もちろん、150カ国で顧客125社という数字の説明については読者の算数の宿題とさせていただく)。
Palantirは政府期間と民間企業のいずれにおいても大きな成長機会を見込んでいる。政府に関して同社は株主への書簡で次のように語っている。
政府機関の国民に対する組織的失敗(健康保険システムやデータプライバシーの崩壊、刑事司法制度の球場、戦闘方法の陳腐化)を改善するためには、公的、民間両方のセクターが自身を変え続ける必要がある。多くの組織における業務効率の低さと正当性の欠如は、必要とされる変化のスピードがいっそう速くならなければならないことを意味しているとわれわれは信じている。
Palantirは同社の潜在市場は1190億ドルであると言っている。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/08/24/2020-08-21-leaked-palantir-s-1-shows-company-has-125-customers-after-17-years/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Danny Crichton
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