Rocket Labの14回目のミッション「I Can’t’t Believe It’s Not Optical」には、実は密航者が乗っていた。Rocket Labのニュージーランドの打ち上げ子会社は、有料顧客のペイロードの隣に、初の完全に機能する衛星を静かに搭載していたのだ。First Light(ファーストライト)はその名のとおり、軌道へのアクセスがいかにして軌道に乗らなくても良いかを示すための技術デモのようなもので、CEOであり創設者であるPeter Beck(ピーター・ベック)氏は「お尻の痛みようなもの」と表現した。
ロケットラボは、昨年初めに人工衛星プラットフォームのPhotonを発表し、3月には宇宙船メーカーのSinclair Interplanetaryを買収。もはや、同社がいつボタンを押すかという問題だったのだ。
ベック氏が米国時間9月3日の生放送で説明したように、First Lightが軌道上での展開に成功したことで同社は「宇宙へのアクセス」は多くの点で、固有のリスクにもかかわらず解決済みの問題であると感じている。次の最大の問題点は「アイデアを出してから軌道に乗るまでが本当に苦痛だ」とのこと。
「プロジェクトがアイデアから軌道に乗るまでの期間が1年半もあれば、それだけで喜びもひとしおだ」と同氏。特にスタートアップにとっては1年半の準備期間を確保できないかもしれないが、現場のイノベーションについて行くには遅すぎる。「我々にはそれを解決する必要があります」と続ける。
PhotonとFirst Lightは、最新の衛星のための柔軟なプラットフォームを提供するというRocket Labの新しいビジネスの提案であり、Electronロケットやそのほかのサービスと密接に連携する。打ち上げ業者だけではなく、プロセス全体を通してパートナーとして行動することは、もちろんRocket Labにとってはより多くの仕事と費用がかかるが、うまくいけば、顧客にとってもより早くより安くなる可能性がある。
また、ほかの新しいバージョンのPhotonも登場する予定で、月の裏側や惑星間移動がElectron(エレクトロン)の打ち上げのターゲットになる。NASAのCAPSTONE(月面ゲートウェイ宇宙ステーションの軌道安定性を検証する月面周回衛星)はPhotonをベースにしており、後のNASAの有人宇宙飛行計画であるArtemis(アルテミス)ミッションのための道を切り開く。
画像クレジット:Rocket Lab
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(翻訳:TechCrunch Japan)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/09/04/2020-09-03-rocket-lab-secretly-launched-its-very-first-satellite-first-light/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Darrell Etherington
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