中国当局の香港国家安全維持法の導入を受け、テック企業が香港ユーザーのデータの今後どのように取り扱うかが注目されています。Appleは、香港ユーザーのiCloudデータは米国内のサーバーで保管する方針を明らかにしました。
当局の要求に対して米政府の承認が必要に
香港ユーザーのiCloudデータが米国内で保管されることにより、香港当局の個人情報引き渡しの要求に対して、米司法省の承認が必要になります。
これは、米国と香港との間で締結されている刑事共助条約に基づくもので、個人情報の提供に必要な逮捕状は、米連邦裁判所判事により発行される必要があることを意味します。
それゆえ、もし仮に香港政府が特定のiPhoneユーザーが国家安全を脅かしていると判断したとしても、iCloudデータの引き渡しは、米政府が同様の判断をしない限り行われないということになります。
Appleは7月初旬時点では「香港で新たに導入された法律を精査中である」と答えていましたが、今回同社は国家安全法に対する立ち位置を明確にしました。
国家安全法導入後の情報開示請求件数は今年のレポートで発表
Appleによれば、香港当局から受けた詐欺、盗難デバイスに関する情報請求の件数は限られており、7月1日の香港国家安全維持法の導入以降の情報開示の請求件数は今年の透明性レポートの中で発表するとのことです。
Appleは2019年に、香港政府から604件のデバイス情報請求、310件の決済情報請求、10件のユーザーアカウント情報請求を受けたと公表しています。
Source:TechCrunch
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-311002/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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