下肢切断者のモビリティを向上させるパワード義足を開発するBionicM株式会社(以下、BionicM)は、事業拡大を目的として資金調達を行った。
BionicM創業者のストーリーとは?
BionicMは2018年12月に設立されたスタートアップ企業で、「Powering Mobility for All(すべての人々のモビリティに力を与える)」をミッションに掲げる。
同社の代表取締役社長を務める孫小軍氏は9歳の時に右足を切断したが、経済的な理由で義足を利用できず、15年間にわたって松葉杖での生活を送ったという。孫氏は2009年に東北大学の交換留学生として来日し、日本の補助制度を使って初めて義足を装着。義足による生活の中で、既存の義足の不便さや高価さなどを問題視するようになったとのことだ。
その後、エンジニアとしての経験を持つ孫氏は、自身の手でより良い義足をつくることを目指し、東京大学大学院博士課程でロボット義足の研究に従事。そして、博士課程での研究を事業化する目的でBionicMを立ち上げた。同社は、モーターなどによって動作をアシストするパワード義足の開発を行っている。
実用化へ向けた取り組みを加速
BionicMは今年8月に、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズなど3社を引受先とする第三者割当増資により、合計5.5億円の資金調達を実施。
同社は今回調達した資金を活用し、パワード義足の実用化へ向けた研究開発や臨床評価試験を進める。また、日本と中国の両国における事業活動も加速させていくとしている。
(文・早川あさひ)
- Original:https://techable.jp/archives/136877
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:早川あさひ
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