みんな大好き国民食! カレーが一番美味しく食べられる最新炊飯器はこれだ!

一年の中でも特に美味しい食材が数多く登場する秋。日本人の主食であるお米にも、一年で最も美味しい新米が登場する。となると最新の炊飯器が気になる。正直なところ、最新の炊飯器なら、そのほとんどがご飯を一定のレベル以上に美味しく炊くことができる。そうなると大切なのはご飯の好みや、おかずとの相性だ。そこで今回は国民食とも言える「カレー」にあう炊飯器を探すことにした。今回の比較テストに使ったのは無印良品の『ごろり牛肉のスパイシーカレー』だ。

無印良品の『素材を生かした ごろり牛肉のスパイシーカレー』(実勢価格490円)

これはフードジャーナリストでブログ「カレーですよ」に5000以上の実食記事をもつ飯塚敦さんが推薦する一品で「スパイスが強いモダンなカレーでご飯にあう」とのこと。また、近年注目を集めているスパイスカレーも同時に実食。東京・東新宿のスパイスカレーの名店「サンラサー」のカレーもメーカー各社の最新炊飯器ご飯にかけてチェックした。カレーに合う最新炊飯器を検証しよう!

 

今回試した最新炊飯器はこれだ!

今回は国内メーカーを中心に、シェアや人気の高い炊飯器を以下の通り、5モデル集めた。炊飯モードは「カレー用」や「しゃっきり」モードなど、マニュアルを参照した上で、最もカレーに合いそうなモードで2合のご飯を炊いている。

パナソニック
スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100
実勢価格:11万円
可変圧力とIHヒーターの高速切り替えでおこる相互対流によるWおどり炊き機能を搭載する炊飯器。炊き分けコンシェルジュ機能を搭載し、58銘柄のお米を炊き分ける機能を搭載。また、白米の食感はしゃっきり、もちもち、かため、やわらか、それぞれ3段階とふつうの、13通りで炊き分けることができる。また、短時間でおこわや赤飯が炊けるのも特徴だ。

タイガー魔法瓶
土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JPL-A100
実勢価格:14万800円
デザインを一新した<炊きたて>シリーズの50周年記念モデル。内釜には本土鍋を採用。あらたに「ハリつやポンプ」を新搭載。炊飯の仕上げ時に過剰な水分を取り除き、水分をコントロール。ハリのあるごご飯が炊けるほか、保温時の内釜内の湿度などをコントロールして、美味しさがキープできる。また、専用の中ぶたを使用することで0.5合からのご飯を美味しく炊く「一合料亭炊き」機能も搭載する。
象印マホービン
「炎舞炊き NW-LA10」
実勢価格:13万円
かまどの炎のゆらぎを再現すべく、釜底に6つの底ヒーターを配置し、それぞれ対角線上にあるふたつのIHヒーターを同時加熱する「ローテーションIH構造」を採用した炊飯器。単位面積当たり4倍の大火力により激しく複雑な対流を起こしてご飯が炊ける。炊飯後にアンケートに答えるだけで炊き方を微調整して好みの食感に合わせられる「わが家炊きメニュー」搭載。また、7通りの食感で炊き分けられる「炊き分け圧力」機能も利用できる。

日立グローバルライフソリューションズ
「ふっくら御膳 RZ-W100DM」
実勢価格:8万8000円
高級米料亭を営む八代目儀兵衛とのコラボレーションによって開発した「極上ひと粒炊き」を採用する炊飯器。「極上ひと粒炊き」で炊くことで、八代目儀兵衛が理想とする「外硬内軟」を実現した。新機能として、粒感をキープしながらも水分や粘りを抑えた「極上すしめし」コースを搭載する。また、炊飯中に蒸気が噴き出さない蒸気カット機構も便利だ。

三菱電機
「本炭釜KAMADO NJ-AWB10」
実勢価格:11万円
内釜に炭素素材からできた本物の炭を採用する炊飯器。圧力方炊飯式ではなく、かまどと同じ常圧で炊くのが特長。50銘柄の個性を引き出す「銘柄芳潤炊き」機能を搭載。さらに9通りの食感に炊き分けが可能。おかずに合わせて食感を調整できる炊き分け名人コースでは15通りの炊き分けができる。新機能として、冷凍しても炊きたての美味しさが味わえるまとめ炊き(冷凍用)モードとエスニックメニューに最適な長粒米モードも搭載する。

 

各社のご飯をカレーと合わせて実食テスト!

早速、5メーカーの最新炊飯器で炊いたご飯をカレーと合わせて食べてみた。今回は審査員として、サンラサーのオーナーシェフである有澤まりこさん、「大人の肉ドリル」や「新しい卵ドリル」など料理関係における著書を多数持つライターの松浦達也さん、そして、数々の飲食店取材や生産者取材などを手掛け食材にも精通するライターの塚原智美さんに参加してもらった。

左から有澤真理子さん、松浦達也さん、そして、塚原智美さん

コヤマ:早速、無印良品の『ごろり牛肉のスパイシーカレー』で各炊飯器のご飯を食べ比べてもらいました。いかがだったでしょうか。このレトルトカレー、美味しいですね。スパイシーで濃厚です。

松浦:粘度がしっかりある昔ながらの日本のカレーというイメージですね。これに合うのはパナソニックでしょうか。昔ながらのご飯の食感がしっかりとカレーとマッチしています。

塚原:パナソニックは、一口食べただけでご飯の甘みが感じられて、カレーの辛さを引き立ててくれますね。

有澤:パナソニックは「カレー用」コースで炊いたと言うことでしたが、まさに日本のカレーのご飯ですね。ただしインド風のカレーには合わないかもしれません。三菱電機のしゃっきりしたご飯もレトルトに非常に合いますね。

松浦:タイガーは懐かしさすら覚える昔から食べてきた日本の食卓のご飯の延長線上にある味ですね。やっぱり土鍋釜だからかな。

コヤマ:タイガーは標準モードで炊くともっちりした食感が特徴です。今回は「しゃっきり」モードで炊いていますが、この中では一番もっちり寄りですね。高齢者のいる家庭で好まれそう。

 

塚原:日立のご飯は甘みがあまり感じられず、この強いカレーにはちょっと負けている気がします。

松浦:保水膜が薄いのかな。甘めの寿司飯などにはいいと思いますが、この無印のカレーとの相性はちょっといまいちですね。

コヤマ:すると、レトルトカレーにあう炊飯器は「パナソニック」という結果ですね。続いてサンラサーのスパイスカレーです。今回は氷室豚のカレーと、3つの香りのポークキーマを用意してもらいました。

松浦:やっぱり先ほどの無印良品のカレーとは全く違いますね。辛みや粘り気が無くさらっとしていることもあって、パナソニックとの相性はそれほど良くなく、象印と三菱電機のご飯との相性のよさが際立ちます。

塚原:日立のご飯はスパイスカレーには合っていましたよ。私は食感が好きでした。

松浦:そうですね、日立は「極上寿司飯コース」が新機能とのことですが、このしゃっきり感から想像するに、それはいいかも。普通コースも含めて、是非試してみたいですね。

コヤマ:日立は、今回の5モデルの中では唯一、10万円以下で購入でき、蒸気カット機能も搭載するなど、お値打ち感と、使い勝手では高評価なんですよね。そこを加味すれば、この差は許容できるかもしれない。タイガーも決して悪くないんだけど、個人的には、カレーより和食のほうが合いそうな気がしましたね。

有澤:タイガーはおにぎりで食べたいね。しゃっきりでもそう思うんだから、普通で炊いたらおにぎりは絶対美味しいはず。日立はもっと癖の強いとがったカレーに合いそうです。象印のご飯はよく噛むことでより美味しさが感じられます。最初はカレーで食べるのはもったいないかなと思いましたが、スパイスカレーとの相性いいね。考えてみたらうちの炊飯器も象印でした(笑)


塚原:象印、いいですね。このふたつのスパイスカレーとすごく合っています。

松浦:食べ慣れていることもあってか、サンラサーのスパイスカレー象印の相性、いいですね。ただ、レトルトカレーもスパイスカレーも楽しみたいと欲張るなら、どっちも美味しく食べられたのは三菱電機ですね。

一同:賛成です!

 

カレーに合う炊飯器No.1は三菱電機「本炭釜 NJ-AWB10」に決まり!

第一回カレーに合う炊飯器決定戦。今回はレトルトカレーに最も合うのがパナソニックの炊飯器、スパイスカレーは象印の炊飯器、そして両方にバランスよく合わせられるなど、もっともカレー力が高いのが三菱電機の炊飯器という結果になった。

ただし各社の炊飯器には様々な炊飯モードをや炊き分け機能が搭載されており、いろんな楽しみ方ができる。あくまでこの結果は、今回用意したカレーとの相性によるものだ。この秋の炊飯器選びの手助けになれば幸いだ。


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