企業が良質な消費者情報を常に大量に求めていることを疑う人は、今週Twilio(トゥイリオ)が顧客データのスタートアップであるSegment(セグメント)を32億ドル(約3366億円)で買収したことを思い出すべきだ。データの重要性に関しては他の企業と同じと思われるGoogle(グーグル)も米国時間10月14日、Googleアナリティクスをアップデートして企業の顧客理解をより一層改善しようとしている。そしてもちろん、グーグルのそのほかのツールも使ってほしいという狙いもある。
同社の計測・分析・購入担当副社長であるVidhya Srinivasan(ヴィディヤ・スリニヴァサン)氏が同社のブログで、Googleアナリティクスの新しい機能を紹介している。同社は、顧客と企業間の力学が新型コロナウィルスによって変化しており、そのためマーケターが自分の目標を達成するためには、Googleアナリティクスにも新しい機能や能力が必要になったと考えている。
その新しい能力の1つが、Googleアナリティクスに機械学習を導入して、マーケターにとって重要なデータを自動的に強調することだ。同氏は「Googleアナリティクスのコアには今や機械学習があるので、有益な知見を自動的に表面化でき、顧客の完全な理解をさまざまなデバイスとプラットホームを横断して提供できる」。
アップデートの方針はマーケターに、彼らが最も気にかける情報、例えば購入する顧客が属する層や特売効果が大きい品目、顧客を引き止めて購入につなげることのできる情報のタイプなどに、機械学習を利用してもっと多くアクセスできるようにすることだ。
ブログ記事に書いてあるとおりなら、それはマーケターに各顧客または顧客グループの全ライフサイクルにわたる成果を測定する方法を提供する。顧客のニーズが絶えず変わっっている新型コロナウィルスの感染拡大の時期には、それが特に重要だ。
もちろん、これはグーグルのプロダクトなので、Google AdsやYouTube、あるいはGmailやGoogle検索などとの相性がいいはずだ。また、同社以外のチャネルとも相性はいい。スリニヴァサン氏は「この新しいアプローチによって、広告主の長期的な要望に応えることができます。新しいGoogleアナリティクスは、アプリとウェブの対話をまとめて測定できるので、アプリ内とウェブ上で起きるYouTubeの広告からの購入も測定に含められる。YouTubeのビデオからの購入決意や、グーグルおよびグーグル以外の有料チャネルからの購入、そしてGoogle検索のようなオーガニックなチャネル、さらにはソーシャルとメール、それらが全部合わさった自分のマーケティング努力の成果をマーケターは知ることができる。
同社はまた、ヨーロッパのGDPRやカリフォルニアのCCPAなどの厳しいプライバシー法を意識して、Cookieなどによる顧客追跡ができなくなっても使えるようなモデルを利用している。つまりそれは、未来に強いアナリティクスだ。
すべてはマーケターを助けるために設計され、規制が激変する現在において彼らが顧客のニーズをよりよく理解し、欲しいものを欲しい時に提供できるように配慮している。なんといっても彼らの仕事は、顧客を満足させることなのだ。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Googlle、Googleアナリティクス、機械学習
画像クレジット:Thomas Trutschel / Getty Images
[原文へ]
(翻訳:iwatan、a.k.a. hiwa)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/10/15/2020-10-14-google-analytics-update-uses-machine-learning-to-surface-more-critical-customer-data/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Ron Miller
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