米政府によるTikTokの新たな排除措置、発動前に地裁が差止め命令

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米連邦地方裁判所は10月30日、米トランプ政権が11月12日に発動予定だった、TikTokを米市場から排除する措置の差止め命令を下しました。

脅威であることを示せず

App StoreやGoogle Playからダウンロードできないよう義務付ける禁止措置はすでに差止め命令が下されていますが、米ペンシルベニア州地裁が今回下した命令は、新たに11月12日から発動予定だった、サーバーの提供禁止やキャリアのトラフィック遮断が盛り込まれた内容に対するものです。
 
地裁が下した命令では、TikTokによって国の安全保障が脅かされているとするトランプ政権の解釈は「仮定」に過ぎないとし、世間の利益を上回るリスクは認められなかったと判断されました。判断にあたっては、企業がスポンサーとなり動画1本あたり5,000ドル〜10,000ドル(約52万円〜105万円)ほどを稼いでいたユーザーらが9月に起こした訴訟も参照されたようです。
 
前回差止め命令が下された際にも、連邦判事が国際緊急経済権限法(IEEPA)で認められた範疇を超えているとの意見を表明しており、改めて米政府の規制措置における正統性の欠如が問題視された格好です。

政府側は徹底抗戦していく構え

ただし、政府側も黙ってはいません。
 
地裁の差止め命令に対し、米商務省は従う意向を示しながらも「取り組みの正当性を強力に主張する」と述べ、徹底抗戦していく構えを見せました。なお、ストアからのダウンロード禁止措置が差止められたことに対しては、すでに米司法省が連邦控訴裁判所に控訴しています。
 
なお、TikTokはダウンロード数/課金額ともに世界1位で、最近も今後3年間で3,000人のエンジニアを雇用していくと発表したばかりです。
 
Source:AppleInsider,Reuters
(kihachi)


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