Facebookは広告ツールの誤動作でまたしても評判に傷がつく

カウンターをリセット。Facebook(フェイスブック)はまたしても大規模な広告レポートツールのトラブル(未訳記事)を認めるはめになった。

今回の件の修復は、テック巨人にとって高いものになりそうだ。自主的レポートに関する評判を再度落とすものなのでなおさらだ。

AdExchanger誌は先週、フェイスブックの「コンバージョンリフト」ツールのエラーによって数千社の広告主が影響を受けたことを報じた。

この欠陥が発見されたことで、テック巨人は一部の広告主に百万ドル単位(数億円単位)の広告クレジットを与え、広告インプレッションから誘引された販売件数の計算間違い(結果的にフェイスブックのあやしげなデジタル魔法薬に広告主がいくら支払うかに影響を与える)を補償する結果になったと同誌は報じている。

AdAge誌の米国時間11月25日の記事が引用した業界筋によると、フェイスブックが支払う補償のレベルは広告主の支払金額によって変わるが、中には広告主が数万ドル(数百万円)の広告クーポンを受け取るケースもあるという。

このツール問題は最大12カ月間修正されておらず、2019年8月から2020年8月まで問題が継続していたと記事は伝えている。

Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙によると、フェイスブックは2020年11月、ひそかに広告主に連絡をとり、広告キャンペーン効果の計算に技術的問題があり、広告主がプラットフォームで利用する金額を決めるためのデータが歪められていたことを伝えた。

あるデジタル広告代理店筋はWSJに、問題の影響を特に受けたのは小売業など、パンデミックの初期に失ったビジネスチャンスを取り戻そうとマーケターがフェイスブックなどの広告チャンネルへの出費を5%から10%増やした業界だといっている。

別の業界筋は、この問題は広告主だけでなく、フェイスブックの競合にも影響を与えたと指摘する。なぜならそのツールはマーケターがどこに予算を投入するか、すなわちフェイスブックにするかほかのプラットフォームにするかの決定に影響を与えるからだ。

先週FacebookはAdExchangerに、バグは9月1日に修正され、現在「影響の会った広告主と話し合っている」ところだと伝えた。

その後の声明で同社広報担当者は「当社の測定ツールに改善を施している過程で、一部のコンバージョンリフト・テストに影響を与える技術的問題が発見されました。すでに修正を終え、現在広告計画に影響のあった広告主様と話し合っているところです」。

影響を受けた広告主の中に百万ドル単位の広告クレジットを提供されたところがあるかの質問に対し、フェイスブックは回答しなかった。

しかし、この(支払対象ではない)数値の問題によって「有意な」影響を受けた広告主に対して1回限りの広告クレジットを提供していることを同社は認め、影響はツールをどのように使ったかによってケースごとにことなる、と付け加えた。

同社は、1年にも及んだ技術的ミスが何社の広告主の計画に影響を与えたかについても明らかにせず、数は少ないとだけ語った。

テクノロジーの巨人は、B2B顧客向けの独自レポーティングシステムを今後も外部による監視を受けることなく運用し続けることが可能だが、多くの企業が市場へのアクセスとリーチの拠り所にしている強大なインターネットプラットフォームの公正さと透明性を規制していくことは、近々欧州連合(EU)で実施されるデジタルサービス法制の大規模な見直しの主要な目標だ。

欧州委員会(EC)のデジタルサービス法とデジタルマーケット法計画は、大型テック企業は自社のアルゴリズムを公共監視機関に開示することを義務付けるとしている

関連記事:「ブラックボックス」化したアルゴリズムの透明化を強制するEUの規制法案にビッグテックが直面

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Facebook

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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