【2020FW アウトドアブランドの最新アウター⑥】
ダウンアウターに求めるのは「暖かさ」。ですが、それ以外でも注目して欲しいポイントがあります。
それが「水」への対応。雨や水分、湿気に対してどれだけのスペックを備えているかです。
ダウンは基本的に「水」に弱い素材です。なぜなら濡れるとしぼんでカサが減ってしまうから。空気を多く含むことで断熱保温効果を存分に発揮しますが、しぼむとこの効果が減ってしまいます。これが一般的にダウンが水に弱いと言われている理由です。
でも、過酷な環境を想定して作られたアウトドアブランドのダウンアウターは「水」を阻止する技術が注ぎ込まれています。なぜなら、ダウンがダメになってしまうと命に関わるから。
そんなアウトドアブランドの、高機能さを体感できるダウンジャケットを5つ紹介します。
■ノースが手掛ける極寒地対応ダウン
ザ・ノース・フェイス
「サザンクロスパーカ 」(6万9300円)
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)が極地観測チームと共同開発した極寒地対応のエクスペディション用保温ジャケット「サザンクロスパーカ」。
強度と防風防水性に優れた“Nylon Faille weave HYVENT”を表地に使うことで、ダウンを水や湿気から保護。また、ダウンだけでなく体から発する遠赤外線をふく射することで効率的に体温を維持する“光電子”をミックス。体の芯から温まる着心地です。
さらに片手で操作しやすいポケットを15コも装備。また高級感と大人な印象を与えてくれるファーは、スタイリッシュに着こなしたい時には取り外すことも可能です。
そして見た目よりも軽いので長時間の着用も苦になりません。表地はマットな質感なのでストリートの着こなしにもぴったりです。重さ約1740g、カラーはブラック、ニュートープ、ピークパープル、フレアオレンジの4色展開。
>> ザ・ノース・フェイス
■雨でも安心!デニムライクでHOTなダウン
コロンビアスポーツウェア
「ビッグリブストレートダウンジャケット」(3万8500円)
日本のジーンズ史において重要な存在であるデニムスペシャリストの本澤裕治氏が立ち上げた「Doctor Denim Honzawa」が監修する“コロンビアブループロジェクト”。その中の1着である「ビッグリブストレートダウンジャケット」は、色落ちしない“デニムライク素材”が使われています。
そして700FPダウンと熱反射保温機能“オムニヒート”により効率的な保温を実現。これにより、必要以上にダウンのボリュームを出す必要がなくなり、暖かいけれどもタイトなシルエットを実現しています。デニムライクな表情もあり、街で着やすいファッション性の高いアイテムです。
また、はっ水機能“オムニシールド”が雨や汚れを効果的に弾いてくれるため、ダウンの弱点でもある雨の日でも安心して着用できます。
内側の“オムニヒート”は体の熱を利用してウエア内を温かく保つ熱反射保温テクノロジーを使ったウォーム素材。透湿性も高く暖かさに加えて快適さも保ってくれます。ダウン自体にも耐久撥水DWR加工が施されているため、外と中、どちらも雨に強いダウンジャケットです。重さ1004g、カラーはネイビーデニム、カーボンデニムの2色展開です。
>> コロンビアスポーツウェア
■世界初のレーザー接合ダウン
マムート
「フォティクス HS サーモ フーデッドジャケット」(10万8900円)
1862年にスイスで設立された、世界屈指の長い歴史と伝統性を持ったアウトドアブランド、MAMMUT(マムート)。この「フォティクス HS サーモ フーデッドジャケット」は、マムート独自のシームレスレーザー溶接加工“レーザーヒューズテクノロジー”を採用。レーザー接合を採用した防水ダウンジャケットは世界初!
針穴のない完全なシールドシームは、外からの水の侵入はもちろん、中から羽毛が出てくることを阻止。そして正確なボディマッピングによる計算されたインサレーションゾーン配置は、効率的な保温効果を実現しています。ボリューム過多になりすぎない美シルエットと最先端を感じるデザインは、シンプルコーデとの相性◎。完璧な暖かさを誇るシームレスダウンジャケットです。
防水効果が長く続くオリジナルの“ドライテクノロジー メンブレン”が使われているため、どんな天候でも安心して着用できる超ハイテクジャケットです。重さ830g、750FP、カラーはネイビー、ブラック、グリーンの3色展開
>> マムート
■'90sの人気ダウンを現代風にリメイク
マーモット
「パルバットパーカー」(4万7300円)
1974年、カリフォルニア大学の学生によって始まったMarmot(マーモット)は、トップクライマーから絶対的な信頼を得る、高機能で高感度な本格アウトドアブランド。これまでも数々のヒット商品を出してきましたが、1990年代に人気を博したのが「パルバットパーカー」です。これを、当時のパンパンに詰まったダウンのボリューム感はそのままに現代型にリサイズ。ふんわりと軽く、すっきりとした着用感に生まれ変わりました。
圧倒的なボリューム感は’90年代のストリートな雰囲気や懐かしさも感じるシルエット。両脇にある斜めに入ったフラップ型のファスナー式サイドポケットが、さりげないデザインのアクセントに。中綿には750FPの耐水グースダウンを使用しているため、雨の日にも使いやすい1着です。
後ろ姿はマシュマロマンのような可愛いらしさのあるデザイン。内側には視認性に優れたメッシュポケットを両サイドに配置。首からのヒートロスを軽減するダウン入り内衿もポイント。ブラックに加えて’90年代に展開していたスポーティーな切替え配色や、街着としても重宝するアースカラーも展開。重さ690g、750FP、カラーはブラック、ブラウン、ブルー、レッドの4色展開。
>> マーモット
■素材感や雰囲気が今のレトロブームにぴったり
マウンテンイクイップメント
「レトロ・レッドライン・デュベ 」(5万5000円)
1961年、イギリス・マンチェスター郊外の農場近くの小屋でクライミングショップを営む傍ら、店の奥でシュラフとダウンスーツを作り始めたのがブランドの起源。そしていつしか彼らの製品は「MOUNTAIN EQUIPMENT(山道具)」と呼ばれる様になりました。
この「レトロ・レッドライン・デュベ」は、1980年代に厳寒の極地探検などに使用されていた分厚いダウンジャケットを、冬キャンプやタウンウエアとして使いやすくアレンジしたもの。中綿には600+FPのダックダウンを封入。表地は、撥水効果とダウンが抜け出てこない加工が施された“70dn×160dnナイロンファブリック”を採用。クラシックな織ネームは今のレトロブームにぴったりで、ファッション的にもいい味が出ています。
取り外し可能なフェイクファーが付き、両サイドのフラップポケットの上にはハンドウォームポケットを装備。本格的なデザインながら、オーバースペックではないため、街中でもちょうどよく着られます。重さ990g、600+FP、カラーはブラック、クミン、ネイビー、オリーブの4色展開。
<取材・文/宇田川雄一 写真/野町修平(APT)>
宇田川雄一|スタイリスト。大学卒業後、アシスタントを経て2008年フリーに。モノ誌やWeb媒体を中心に、広告、PVなど幅広く活動。メンズのビジネススタイルを得意とし、雑貨、インテリアなどライフスタイル全般にわたってスタイリングしてきた経験を生かし、執筆も行っている。
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/338779/
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