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農水省が農林水産業のDXに向けビズリーチで人材公募、先進モデルとして官公庁全体への波及目指す

Visionalグループのビズリーチが運営する、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」は、農林水産省が取り組む農林水産業・食品産業のDXを推進できる人材の公募を発表した。期間は2020年12月8日から2021年1月4日まで。

農林水産省は、2019年に「デジタル政策推進チーム」を新設。同年に初めて農林水産分野のDXを推進できる人材をビズリーチ上で募集し、約900名の応募の中から2名を採用した。農林水産省では、この8月、省内のDX推進体制をより一層強化するため、「デジタル政策推進チーム」を含めた新たな組織として「デジタル戦略グループ」を設置。さらに民間のDX人材を採用することにより、農林水産業・食品産業におけるDXの早期実現を目指す。

日本の農林水産業を成長産業にするDX

日本の農林水産業は、農林漁業従事者の高齢化(基幹的農業従事者数140万人のうち7割が65歳以上)や労働力不足などに直面しており、生産基盤を強化し、生産性を向上させることが課題となっている。

今後、農林水産業を成長産業とするためには、労働集約型の「人手に頼る農業」から、デジタル技術を活用したデータ駆動型経営を通じて新たな農林水産業への変革(DX)を実現することが必要となる。

また、農林水産業のDX実現のためには、農林水産物の生産現場のほか、流通、加工、小売、外食・中食の各段階や、農山漁村を含めた「現場」におけるDXと、現場のDXを支える農林水産政策や行政内部の事務の効率化・利便性向上など、農林水産省の「業務」のDXを速やかに進めることが不可欠とした。

省内のデータサイエンティストを2024年までに100人に

政府発表の経済財政白書によると、官公庁や学校など公的機関で働くIT人材は、IT産業以外の産業全体の1%未満にすぎず、民間企業でもIT人材の獲得競争が激化している中で、優秀な人材をいかに採用するかが公的機関の課題となっている。

そのような中、農林水産省では2019年に初めて農林水産業分野のDXを推進できる人材をビズリーチで募集し、約900名の応募者の中から2名のDX人材を採用。

そして現在、民間人材の知見・経験を十分に活用して農林水産業分野のDX実現に向けたプロジェクトの企画・立案のほか、省内の業務のデジタル化や情報システムの高度化に向けた取り組みを実施。

また、データに基づく行政の推進のため、職員のデータサイエンティスト教育にも取り組んでいるという。農林水産省は、2024年までに省内のデータサイエンティストを100名に増やすことを目指しており、外部からDX人材を採用するだけでなく、組織内育成にも力を入れることでデータ活用に強い組織に成長することを目標にしているそうだ。

そして、今回新たに、農林水産業分野のDX実現を一層強力に進めるため、多様なプロジェクトの企画・立案・実行に携わる人材を公募するとともに、省内の情報システム開発に必要なIT関連業務に特化した人材を公募することとなった。今回の公募が行政のデジタル化に向けた先進モデルとなり、官公庁全体に波及していくことを目指す。

公募概要

募集職種名:「デジタル戦略グループ」配属 デジタル政策プロデューサー

募集職種名:「デジタル戦略グループ」配属 システムプロデューサー/システムディレクター

労働条件

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カテゴリー:GovTech
タグ:食品(用語)農業(用語)農林水産省ビズリーチ日本(国・地域)

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