シェアビレッジ株式会社は、2020年7月に新法人としてスタートする以前、約5年間にわたり秋田県五城目町の里山にある茅葺古民家を舞台に皆で持ち寄って育む共創型コミュニティ「シェアビレッジ」を運営してきた。
「シェアビレッジ」は、2015年度のグッドデザイン賞ベスト100&地域づくりデザイン賞を受賞し、2016年には香川県仁尾町での村づくりがはじまっている。
そしてこのたび、コミュニティの立ち上げとコモンズ(共有資源)の運営に最適化したプラットフォーム「Share Village」のβ版をリリースした。
さまざまな機能を実装
「Share Village」は、誰でも自分たちのコミュニティをつくることができ、さまざまなコミュニティに参加することができるプラットフォームだ。
ここには、ランディングページ、メンバー募集・管理、サブスクリプション決済、コミュニティコイン発行といった共創型コミュニティの立ち上げ・運営に必要な機能が揃っている。
また、交流スレッド・チェックイン、コミュニティウォレット、コミュニティコイン利用・贈与、マルチコミュニティ管理という機能も実装。これにより、持ち寄った資源のシェア・可視化を実現し、楽しく参加し続けられるコミュニティを創っていけるという。
そして、「姉妹村」として複数のコミュニティをつなぐことができる姉妹村提携、コミュニティ間交流スレッド、コミュニティ間コイン利用・贈与という機能もある。これは、ひとつのコミュニティの拡大成長を目指すというよりは、自律分散的に小さなコミュニティが次々と生まれ、ゆるやかにつながっていく未来を目指す同社らしい機能といえるだろう。
β版は、2021年3月までの期間利用できるとのことだ。ただし、β版期間中のコミュニティの公開は、招待制(プラットフォームや関係者からの招待、すでに利用している方からの招待)が基本。公開されたコミュニティへの参加は、それぞれの参加方法のもと誰でも参加可能とのこと。
サンプル公開中!
同社は、「シェアビレッジ」の運営で培ってきたノウハウをもとに「顔の見える小さな共同体」「主客一体の関係性」「資源を持ち寄り分配する」「多様性と変容を受け入れる共“異”体」といったコミュニティの創出を目指している。
現在「ツリーハウスのある村」がサンプルとして公開中。サンプルのため、実在するコミュニティではないが、ランディングページの作成例として参考になりそうだ。
木の上にある秘密基地「ツリーハウス」に憧れた開設者が、都心から地方への移住をきっかけに「ツリーハウス」建設の夢を実現させるときが訪れたことや、そのときに「独り占めしていたらもったいない」という想いに駆られコミュニティを開いたという経緯などを公開している。
参加者(村民)となるには、3パターンの関わり方が選べるようになっていた。「ツリーハウス」づくりに深く関わりたい人は「コアビルダー」、頻繁には参加できないが関わりたいという人は「風のビルダー」、直接関われないが見守って行きたいという人は「見守り手」として申請できる。
新法人としてスタートして以降、第三者割当増資による資金調達や、休眠預金等活用制度「地域活性化ソーシャルビジネス成長支援事業」実行団体への採択などを経て、成長を見せる同社の今後に注目したい。
- Original:https://techable.jp/archives/145724
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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